社員アンケートから「あしたの企業経営」を分析する
#4 「会議」をめぐる“社長のカン違い” Sponsoredあしたのチーム

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社員の不満をくみとり、人事評価をはじめとする制度や環境を変え、より社員満足度の高い企業に進化させていく──。経営者の大切な仕事です。とはいえ、「ホントのところ、社員はどんなことに不満をもっているのか、よくわからない」という社長もいるでしょう。また、たとえ不満の内容を知っていても「経営者の苦労を知らずに、グチばっかりだ」と切って捨てている社長もいるかもしれません。そこでINOUZ Timesでは、ビジネスパーソン100名にアンケート調査を実施。その結果を、どう経営に反映したらいいのか、あしたのチーム代表の髙橋恭介さんに聞いてみました。今回のテーマは「会議」です。ムダな会議、やってませんか?


多岐にわたる業務がある中で、会議が「ムダの象徴」とささやかれてしまうことはめずらしくありません。「就業先の会議についてどう思うか」というビジネスパーソン100人アンケートにおいても、半数以上が「かなりムダ」もしくは「たまにムダ」と回答。なぜ会議をムダだと感じてしまうのか? 社員の「ホンネ」がつまったアンケート結果から、その理由が浮き彫りになってきました。

65%が「会議はムダ」と回答

会社員として働く男女のビジネスパーソン100人に対して、「就業先の会議についてどう思うか」についてアンケートを取った結果、半数以上が会議は「かなりムダ」もしくは「たまにムダ」と回答。さらに、いろいろなホンネが飛び出してきました。

【質問】
Q1 あなたは、現在のお勤め先での会議について、どう思いますか?(かなり無駄だと思う、たまに無駄だと思う、あまり無駄ではないと思う、全く無駄ではないと思う)
Q2 あなたの現在のお勤め先での会議中に、一言も発言をしない参加者はいますか?
━【調査概要】━━━━━━━━━━━
調査対象:全国の成人男女を対象にしたインターネットリサーチ
平均年齢:46.1歳
性別  :男性66人、女性34人
職種  :会社員
回答数 :100サンプル
調査内容:社内会議に関する調査
━━━━━━━━━━━━━━━━━━

就業先の会議について「かなりムダ」と回答した人が23人、「たまにムダ」と回答した人が42人と、実に100人中65人もの社員が、会議に否定的なイメージをもっていることが分かりました。

「ダメ会議」の特徴とは?

会議を「ムダ」と感じるワケも記述形式でアンケートをとりましたが、辛辣な回答がズラリ!

  • 社長がしゃべっているだけ
  • 議論せず議事を読んで終わりだから
  • 伝達のみで終わるため

 

これぞ”ダメ会議”の典型ですよね。

 

  • なにも決まらないから
  • カタチだけで内容がない
  • 問題把握ができていない
  • どうでもいいことを議論している
  • なにも生産性がない

 

こちらも、耳をふさぎたくなるような回答ですね。議論はしても、ものごとは決定しない、あるいは内容そのものに問題がある場合が多いようです。

 

  • 長い
  • 多すぎると感じます
  • 必要のない人まで参加している会議があるから

 

はたまた時間や参加メンバーの問題も浮き彫りになりました。

会議の内容・時間・参加メンバーなど、会議にはさまざまな課題がありそうです。

さらに、「会議でひとことも発言をしない参加者がいますか?」というアンケートをとったところ、「はい」が78人、「いいえ」が22人という結果になりました。

たとえば、1時間の会議時間をとったとして、まったく発言をしないのであれば、そりゃあ「ムダ」という回答になっても仕方ないと思えてきます。長丁場の会議になればなるほど、社員が感じる「ムダレベル」もうなぎのぼりに高まっていきそうです。オソロシイ……。

こんな会議なら意味がある

一方で、100人中35人が「あまりムダでない」もしくは「まったくムダではない」と回答しているところにも目を向けてみたいですね。「ムダ」と感じている社員とはなにが違うのか? 次のような回答が目にとまりました。

 

  • アイデアが出せるので
  • 具体的に仕事に役に立つ会議だから
  • 問題改善などにつながっているので
  • 業務を円滑に進めるのに必要
  • 他の人の士気向上が見込まれる

 

いずれも会議の参加者として主体性をもっていたり、結果としてなんらかのメリットを感じていたりする場合が多いようです。少なからず、会議に意味を見出しているように感じます。

「会議改革」が必要です

さまざまに出てきた会議へのホンネ。会議には、いる会議といらない会議があるようですね。あなたの会社では、きちんと「会議」できていますか?

ギクッとした方は、この調査結果についての、あしたのチームの髙橋恭介さんの分析をぜひ参考にしてみてください。自社の会議に改革を起こすヒントが詰まっているはずです。

識者による分析
 「会議モドキ」が業績の足を引っ張っている

「会議のコスト」を真剣に考えたことがありますか?

「就業先の会議についてどう思うか」というアンケートの結果を受けて、多くの経営者に伝えたいのは、中身のない「会議モドキ」はいますぐやめましょうということです。

私が考える会議とは、PDCAサイクルを回すこと、つまり、業務を継続的に改善していくために開くものです。単なる情報伝達やなんの意思決定もされない会議は、すべて会議とは名ばかりの「会議モドキ」といって間違いないでしょう。

そして「会議を1時間、開くだけでもコストがかかっている」ということを経営者も社員も強く意識すべきです。社員の給与を時給換算でとらえるとしたら、あなたの会社では、1時間の会議にどれだけのコストがかかっていますか?

「会議の生産性」が低いワケ

たとえば、10人の社員が1時間の会議に参加したとしましょう。社員の時給を3,000円と仮定した場合、会議には30,000円のコストがかかっています。

会議コストを貼り出すなり、事前に社員に通達するなりして、「見える化」することで、会議への意識はガラリと変わるはずです。コストを意識するからこそ、「対パフォーマンス」も意識することができ、主体的な議論が生まれるのです。

社員が給与を時給換算し、「自分のコスト」を理解する風土を作ることで、会議へのぞむ姿勢や日ごろの働き方はもちろん、会社の業績に良い変化をもたらす可能性も非常に高くなるでしょう。

会議で利益を上げる方法はある

コストの「見える化」で会議が本来の役割を取り戻し、PDCAサイクルが回り始めると、会議そのものの生産性や会社の生産性がぐっと高まります。

実はこれって、利益を生み出すための「投資」と同じなんですね。「利益を上げたければ、会議なんかに投資するより、直接利益を生み出す営業や宣伝に投資した方が効果的なのでは?」と、思われる方もいるかもしれません。

ですが、果たしてそうでしょうか。

たとえば、1人のキープレイヤーが毎日8時間、営業などの直接利益を生み出す業務にだけ集中し、他の誰よりも突出した利益をあげているとします。それを、一週間にいちど会議日をもうけ、利益を生み出す勝ちパターンや成功事例などを共有するとしましょう。

そして、全員で利益を上げるためのアイデアや改善策を出し合い、参加メンバー全員で実行するとしたら?

全員のスキルがベースアップされ、さらに大きな利益を生み出せるようになる可能性が非常に高いですよね。

そのほかにも、普段の業務がさらに効率的になるようなプランを決定できれば、これも利益アップにつながります。

会議は利益を生み出すための「投資」になるんです。これぞ“急がば回れ”ですね。

利益を生み出す会議は、まったくムダではない

きちんと意思決定がなされ、PDCAサイクルが回っている会議であれば、そこにムダはひとつもありません。まずは自社の「会議モドキ」を一掃し、本来のあるべき姿の「会議」を取り戻すことが求められます。単なる情報伝達ならメールや社内共有ツールでやればよいでしょう。

社長がいつもただしゃべっているだけ、なんてもってのほかです。どの会議においても、利益を生み出す意思決定が重要です。

そして、PDCAサイクルの中で見落とされがちなのが、C(評価)・ A(改善)です。計画したことを、全員が確実に実行できることは「まずありえない」と思っていいでしょう。中小・ベンチャー企業はもちろん、大企業であっても、評価・ 改善は欠かせません。

また、会議そのものの生産性を上げるためには、コストの「見える化」と同時に、「事前準備」も欠かせません。この1時間でなにが話し合われ、ゴールはなんなのか、なにを決定していくのかを、会議前に参加メンバーがそれぞれ個人で打ち立てることです。

自分なりに仮説を立てて「会議前に議事録をつくる」という取り組みもおもしろいと思いますよ。はじめは稚拙なものでも、全参加者がそこに向かって考えをめぐらせ続ければ、会議のレベルは確実に上がり、会議の効率も上がるでしょう。

ときに“ムダの象徴”なんて言われてしまう、会議。私は本来の意味の会議であれば、絶対に欠かせないものだと確信しています。ぜひ皆さんの会社の「会議」を見直すきっかけにしていただければ幸いです。

プロフィール
髙橋 恭介
株式会社あしたのチーム 代表取締役会長
髙橋 恭介 (たかはし きょうすけ)
1974年、千葉県松戸市生まれ、千葉県立船橋高校出身。東洋大学経営学部卒業後、興銀リース株式会社に入社。リース営業と財務を経験する。2002年、創業間もないベンチャー企業であったプリモ・ジャパン株式会社に入社。副社長として人事業務に携わり、当時数十名だった同社を500人規模にまで成長させ、ブライダルジュエリー業界シェア1位に飛躍させた。
同社での経験を生かし、2008年、株式会社あしたのチームを設立、代表取締役に就任。現在、国内47全都道府県に営業拠点、台湾・シンガポール・上海に現地法人を設立するまでに事業を拡大。1300社を超える中小・ベンチャー企業に対して人事評価制度の構築・クラウド型運用支援サービスを提供している。給与コンサルタントとして数々のセミナーの講師も務める。2018年6月より代表取締役会長に就任。


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