もしも「スポーツチーム」を
人事評価してみたら
#後編 「目標共有」「権限委譲」「信頼関係」が弱小組織を常勝チームに変える Sponsored株式会社あしたのチーム

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前編ではスポーツ界で相次ぐ不祥事の根底には指導者の甘えがあり、躍進したチームには選手に寄り添う指導があることを検証しました。後編では経営や人事の視点をまじえて、強いチームのつくり方を考えます。


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知名度や資金力がなくても常勝チームになれる

さて、競争が激しいなか、自社を強化するには、どうすればいいでしょうか? 実績がある優秀な人材を外部からスカウトするのが手っ取り早い。そう考える経営者は少なくないでしょう。

スポーツ界も同じ。欧州サッカーのビッグクラブでは、知名度や資金力にモノを言わせて一流選手を世界中から獲得しまくり、スター軍団を組織して常勝チームをつくるのが当たり前の方法、戦略となっています。

では、知名度も資金力もないチームは、永遠に弱小チームのままなのか。決して、そうではありません。

前編でお伝えしたように、以前は弱小チームの典型だった青学陸上部や青森山田サッカー部が常勝チームになったのは、指導者がチーム・マネジメントの方法をガラリと変えたから、でしたよね?

そこには、大企業に比べて知名度や資金力に劣る中小企業も取り入れることができる参考材料がたくさんあります。

「エンパワーメント」で個人の自主性を伸ばす

青学陸上部や青森山田サッカー部が強豪チームに生まれ変わった理由を、経営や人事の視点で分析すると「ミッション・ビジョン・バリュー」「エンパワーメント」「エンゲージメント」というキーワードに集約出来ます。

カタカナばかりで少々わかりにくいので、順に紹介していきます。

「ミッション」は組織の使命、「ビジョン」はめざす将来像、「バリュー」は行動指針をさします。青森山田サッカー部でいえば、ミッションは「選手の健全な育成」、ビジョンは「日本一」、バリューは「パスをつなぐサッカー/あいさつ」など。この3点をチーム全体に浸透させると、人材が正しい方向にすくすく育ちます。

次に大切なのが「エンパワーメント」。現場に権限を移譲し、個人の自主性を伸ばすマネジメント手法です。青学陸上部や青森山田サッカー部は、これを実践していました。チーム全体の目標を共有したうえで、選手一人ひとりに自身の行動目標まで設定させたのです。監督は選手を見守り、アドバイス役に徹しました。

(前編「相次ぐ『スポーツ界の不祥事』 根底にあるのは“指導者の甘え”」:参照)

特にサッカーは展開の早いスポーツです。相手チームの戦術に、どう守備陣が対応するのか? 退場した選手の穴をどう埋めるか? 試合中に次々と課題が提示されます。それなのに選手が監督の指示を待っていたらどうでしょう。状況にあった対応がとれませんよね。

一人ひとりの選手が自分のアタマで考え、動きながら検証と改善をくりかえす。このPDCAサイクルを回せる選手が多いほど、強いチームになります。指示待ち人間ばかりの組織が弱いのは、企業も同じ。目標の共有と権限移譲がセットになってこそ、自律型人材は育ちます。

信頼関係が「エンゲージメント」を創る

「エンゲージメント」とは、メンバーの自発的な貢献意欲。ひらたくいえば、「チーム愛」とか「愛社精神」に近い概念ですね。ただし、滅私奉公のような従属的関係ではなく、信頼で結ばれたパートナーシップのなかから、それは生まれます。

最近では、テニスの大坂なおみ選手が好例でしょう。彼女の大活躍は、コーチへの厚い信頼と対等な関係性に支えられています。試合中、「もう、ダメ」と自信喪失している大坂選手を「大丈夫だ。キミを信じている」と励ますコーチとのやり取りをテレビを通じて聞いた方も多いでしょう。

「だったら、こうやれ」という一方的な作戦の指示ではなく、コーチと培ってきた信頼関係が大坂選手を奮い立たせ、極限状況でパフォーマンスを最大化させる導火線となったのです。

青学陸上部の場合、目標管理によって選手一人ひとりの伸びた部分をほめ、自身の成長を実感させました。監督の気分や感覚じゃダメ。客観的な評価をもとに、成長欲求や承認欲求を満たしていったのです。しかも、監督と選手が共同生活を送りながら、家族のように交流しています。

そうやって部内に信頼関係が生まれ、信頼関係が基礎となった自発的な帰属意識が育まれ、「エンゲージメント」が強くなっていきました。一方、ほかの競技団体で相次ぐ内部告発は、信頼関係のないアカシ。組織と個人の関係性について、スポーツ界から学ぶ点は多いですね。

組織のカタチや規模に合わせた制度改革を

ここまでは「スポーツ」を補助線にして、強いチームをつくる方法を紹介してきました。ここからは、あなたの会社に置きかえて考えてください。

まず「ミッション・ビジョン・バリュー」について。社長のアタマのなかにはある? 明文化しなければ、意味がありません。「企業理念・経営目標・行動指針」といった呼び方でもいいので、真剣にタナ卸ししましょう。

次に「エンパワーメント」。権限移譲を進める前に、組織のカタチを確認しましょう。たとえば‟ぶんちん型”の組織の場合、社長と現場をつなぐ中間管理職を設ける必要があります。ここで重要なのは「部長」や「課長」という肩書きではなく、実質的な権限です。

そして「エンゲージメント」。社員の自発的な貢献意欲は、一朝一夕に生まれません。会社の目標や方向性を共有し、適正な人事評価の仕組みを導入しましょう。ただし、急激な制度改革は混乱を生むリスクも。まずは特定の部署や役職者のみで試験的に導入し、効果が出てから全社に広げる方法もあるでしょう。あとは人事評価のPDCAサイクルを回せば回すほど、個人も組織も強くなります。

まずは御社にあったやり方で権限移譲や人事評価の仕組みを整えて、強い個人と強い組織を育てていきましょう。

【まとめ】スポーツ界から学ぶこれからの組織

1.ワンマン体制は大きなリスク
2.個人単位の目標管理でメンバーに寄り添う
3.信頼関係を大切にして「チーム愛」を育む

前編はコチラ

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プロフィール
赤羽 博行
株式会社あしたのチーム 代表取締役社長CEO
赤羽 博行 (あかはね ひろゆき)
1974年生まれ。大学卒業後、株式会社オービックビジネスコンサルタントにて財務・管理会計を中心に基幹系システムの開発、ソリューション提案、導入コンサルティングを担当。その後、設立間もないベンチャー企業であったスカイライト コンサルティング株式会社に入社。ディレクターとして最大規模のビジネスユニット責任者を担当し、人事管理、顧客管理、与信管理、請求・収納/決済、債権回収などの業務/システムのコンサルティング、ベンチャー企業の立ち上げ、新規事業の立ち上げ、事業計画策定、戦略策定など上流フェーズまで多岐に渡る多くのコンサルティング実績をもつ。人事にも深く携わり、数多くのコンサルタントの採用面接や人材育成を担当し、半期に一度の評価・査定を実施。
設立直後の2009年から当社社外取締役として参画し、2014年4月より常務取締役、2016年4月より取締役管理本部長、2017年4月より取締役経営企画本部長、2018年6月より代表取締役社長CEOに就任。


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