あしたのチーム代表
「髙橋 恭介」の
緊急提言
#1 「きのうの人事」「あしたの人事」 Sponsored株式会社あしたのチーム

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「きのうの人事」の残像を引きずっている会社に未来はない―。生産年齢人口の減少、労働時間の総量規制とも言える働き方改革が進展するなかで、企業成長を実現する未来思考とは何か。あしたのチーム代表の髙橋氏が4回にわたって緊急提言するシリーズのプロローグは「集団管理型の人事制度」の功罪と「会社と社員」の未来図。継続経営を考える経営者にとって必読の連載です。


機能不全に陥った「集団管理型」の人事制度

ブラック企業、モラハラ、パワハラ、セクハラ、残業未払い…。いま、企業を見詰める社会の目線は、かつてに比べて非常に厳しいものがあります。労務対策を間違えることが即、積み上げてきた会社の社会的信用力の失墜につながり、継続経営すら危ぶまれる。そんな時代です。

そのうえ、ハイスピードで進行する生産年齢人口の減少と「残業規制」などを骨子とする国の働き方改革。労働力が減っていく中で労働時間の「総量規制」を図っていかなければならないという“矛盾”。会社と社員の関係が大転換してくなかで、会社経営のあり方にも質的な変化が求められています。

この緊急提言では、こうした時代のシフトチェンジ(大転換)にさらされている会社経営のあり方について、おもに「経営者と社員」という、企業を構成する基礎に深く切り込み、次代を生き残っていける会社、価値転換に勝つ会社のあり方を考えていきたいと思っています。

最初に申し上げたいのは「きのうの人事評価」を行っている会社は、これからの時代は確実に生き残っていけません。「勝てない」ではありません。存続が問われます。

「きのうの人事評価」とは、集団管理型の人事制度のこと。戦後復興を支え、高度経済成長という奇跡を実現し、バブル経済とバブル崩壊を招き、その後の「失われた20年」とも「失われた30年」とも言われている、かくも長きにわたる経済の沈滞をもたらしたものこそ、この集団管理型の人事制度です。

これとは対極の「あしたの人事評価」とは、集団管理型とは逆の個別管理型の人事評価。個々でそれぞれの目標を設定し、その達成具合や成果の程度によって給与を決定していく評価制度です。

集団管理型ではないので、キメ細かな運用が必要で、透明かつ評価される働き手からも納得感が高いものでなければなりません。「ここまでやれば、給与はこうなる」ということが可視化できているため、個人が頑張れる環境を生み出す、という効用があります。

集団管理型の人事制度の大きな特徴は、終身雇用を前提とした年功給による評価にあります。この人事制度が評価対象としているのは、社員個々の「実績」ではなく、基本的には勤続年数。だから、製造業を経済成長の核とした戦後復興や高度成長を成し遂げることができました。

生産ラインのスピードや歩留まりを競争力の源泉とする製造工場では、個別評価は逆になじみません。ある個人が突出した成果を出しても、工場全体の生産性が向上しなければ業績には寄与しないからです。

日本の将来推計人口(平成29年推計)より
出所=国立社会保障・人口問題研究所

あらゆる前提が崩れたのに…

工場全体の生産性を上げる方法は、おもにふたつ。ひとつは最新の生産ラインに設備を更新すること、もうひとつは機器の管理運用に長けたベテランや組み立てに習熟した熟練工を増やすことです。となれば、働き手を集団で管理し、年功給で評価するのが合理的だったと言えます。

経済が右肩上がりで、給与を増やし続けることができたため、成立した仕組みだったとも言えます。成果を出そうが出すまいが、勤続年数に応じてほぼ同じペースで賃金を増やすためには、右肩上がりの経済成長が必要だからです。そのため、本来は個々の成果にはバラつきがあるはずですが、賃金は毎年着実に上昇しているので、全体としては働き手からも大きな不満はありませんでした。

集団管理型の人事評価は、かつては適切で、有効だった時代があったのです。しかし、そうした時代は過ぎ去りました。現代の日本においては個別の能力や判断による部分が大きいサービス業が経済の中心になっています。製造業からサービス業へ、産業構造が転換したのです。

雇用の流動化も進んでいます。働き手は終身雇用の絶対性を信じていません。実際、有名な大企業が立ち行かなくなり、大規模な社員のリストラに踏み切った事例は枚挙に暇がありません。

終身雇用は崩れ、それを前提としていた年功給も事実として崩壊したのです。産業構造の転換により、集団管理型の人事評価制度も時代になじまなくなりました。

ここまでが現時点の状況です。しかし、あらゆる前提が崩れているにもかかわらず、それでも集団管理型の人事評価と終身雇用を前提とした年功給へのこだわりを捨てきれないのが、日本の多くの企業の現状でもあります。

「そんなことはない。ウチでは成果主義を導入している」という反論が聞こえてきそうです。

では、質問です。それでは、成果を出している社員と出していない社員の給与の差は何倍ありますか? 勤続10年の社員より高い給与をもらっている若手社員は何人いますか? 多少遅刻しても、サボっていても、頑張っている人も最終的な評価としての給与は、おしなべて同じくらいのレンジなのではありませんか? もっとも給与に差が出やすい部分は、成果給ではなく、残業代なのでありませんか?

いかがでしょう?

始まった人材獲得サバイバル

多くの会社が、集団型の人事評価に限界を感じています。それでも、それに代わる自社にあった人事評価を見いだせないことを口実に、集団管理型の人事評価にしがみついている。私にはそう見えて仕方ありません。

だから、個人の生産性が上がらないのです。給与を上げるためには、フルコミッションでもない限り成果給での差はわずかなので、残業で稼ぐしかないからです。

いまや集団管理型の人事評価は、個人が「頑張れない」不幸な環境を形成し、企業の生産性を下げる「負のスパイラル」を生み出す元凶に成り果てました。だから、集団管理型の人事評価制度は「きのうの人事評価」であり、これからの時代にはまったく適さないのです。

もう、こんなことは止めませんか? 成果を出せばきちんと評価され、給与が上がり、個人が生産性を向上させることに意欲を燃やせる環境を作り出す。こうした、「個人の幸せの実現」が「会社の成長の実現」をもたらす時代が、もう間もなくやってくるのですから。

生産年齢人口の減少と労働時間の総量規制が進むなかで、企業にとって喫緊の課題となっているのは「優秀な人材」の確保です。それを実現するには、優秀な人材から「魅力的な会社だな」と思ってもらえる会社づくりをすることが必要不可欠な条件です。

そのためには、「きのう人事評価」と決別し、個人の成果を適切に評価する「あしたの人事評価」にシフトチェンジしなければなりません。それこそが会社のなかに優秀な人材を創りだし、個人が頑張れる環境を生み出し、優秀な人材から魅力を感じてもらえる会社づくりにつながるのですから。

一方で、人材確保が難しい企業にとって、これからは地獄でしょう。人材が定着しないためサービスレベルを維持できなくなり、顧客評価が低下。それに対応するために値引きに走り、その結果、利益が圧縮され、給与も低下。そこで、ますます人材の流動化が進んで…という負の循環に陥るからです。

1990年代後半からの日本では、不況も相まって雇用市場では「買い手市場」が通常でした。しかし、その状況は一変しています。これは一過性の現象ではありません。生産年齢人口の減少により、人材の獲得競争はサバイバルの様相をますます深めていくでしょう。

そうしたなかで「きのうの人事評価」を守ろうとするのか、「あしたの人事評価」に切り替えていくのか。それは、企業存続に直結する大きな経営テーマだと言えるでしょう。

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プロフィール
髙橋 恭介
株式会社あしたのチーム 代表取締役会長
髙橋 恭介 (たかはし きょうすけ)
1974年千葉県生まれ。東洋大学経営学部を卒業後、興銀リース株式会社でリース営業と財務に各2年間携わる。その後、設立間もないベンチャー企業であったプリモ・ジャパンに入社し、当時数十名だった同社を取締役副社長としてブライダルジュエリー業界のシェア1位、従業員数500名規模にまで飛躍させる。人事にも深く携わり、年間数百名の採用面接を実施、台湾子会社の代表を務めるなどベンチャー企業成長の最前線で活躍。2008年に株式会社あしたのチームを設立し、代表取締役に就任。


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