あしたのチーム代表
「髙橋 恭介」の
緊急提言
#4 これからの企業の運命は 「エンゲージメント」が決める Sponsored株式会社あしたのチーム

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「フェアに給与の差をつける」。勇気をもってここに投資できる経営者とできない経営者では、大きく運命が異なる―。緊急提言の最終章は、経営者が真摯に向き合わなければならない現実と未来の姿を突きつけます。


業績に3倍の差がつく

いま、企業の業績を大きく左右するものとして、“エンゲージメント”の影響が注目されています。グローバル・コンサルティング会社のタワーズワトソン(現:ウィリス・タワーズワトソン)調査結果によれば「エンゲージメントが低い会社に比べ、持続可能なエンゲージメントのレベルが高い会社では1年後の業績(営業利益率)の伸びが3倍になった」という事実に驚く経営者は少なくありません。実際、成長戦略のひとつに“エンゲージメントの向上”を掲げる経営者は年々、増えています。

エンゲージメントとは、「“企業や事業の方向性”を物差しとして、社員が自分の仕事をどう思っているのか」の現況を測るための概念。具体的には、次の3つの要素で構成されています。

①企業の方向性に対する理解
(会社や組織の目指す方向を理解し、それが正しいと信じている)
②帰属意識
(会社や組織に対して帰属意識や誇り・愛着の気持ちを持っている)
③行動意欲
(会社や組織の成功のため、求められる以上のことを進んでやろうとする意欲がある)

エンゲージメントは「自分の仕事をどう思っているのか」という、社員の心の領域の問題ですから、経営者が朝礼で一方的に「方向性を理解せよ」「帰属意識を持て」「行動意欲を強くしろ」と強制しても意味がありません。逆に低下させるリスクがあります。

エンゲージメントを高める方法をわかりやすくお伝えするため、逆は真なりで、「こうすれば確実に低下する」というダメな事例を解説しましょう。

給与は「成長のための投資」

典型的なダメ事例は「給与はコスト」と考えるローコストオペレーションの発想。「生産性の向上」という大義のもと、以前より高い成果を出しているのに「残業が減ったので」という理由で給与をカット、それを収益として“会社のフトコロ”に入れるような経営スタイルです(#3「“未来への投資”が『生産性向上のワナ』を断ち切る」を参照)。社員の心には、理不尽で不条理な想いしか残りません。

そうではなくて「給与は企業成長を続けるための投資」と考えるべきなのです。成長投資の原則は「収益をもたらす領域に重点配分する」こと。であるなら、生産性の向上によって結果的に浮いた残業代を生産性が上がった人たちにより厚く分配されなければなりません。収益貢献度の高い人材に“再投資”することが、成長投資になるからです。

「それでは会社の利益は薄くなるのではないか」。そんな声が聞こえてきそうです。しかし、成果に見合った給与アップを行っても、会社の利益は大きくなります。

たとえば、社員Aの年収は400万円で利益貢献は600万円だとしましょう。会社の利益は差し引き200万円です。そうした社員Aが生産性を1.5倍に向上させ、900万円の利益貢献を果たしました。そのとき年収も1.5倍の600万円に引き上げたとしても、会社の利益は300万円、1.5倍の100万円増となります。

頑張った分だけ報われる。こうした当たり前の価値観を実現することが、エンゲージメントの向上につながります。

一方で、給与の部分だけに注目する経営者も存在します。そうなると、販管費は400万円から600万円へのコスト増、ということになります。給与はコストと考える「ケチな経営者」は、ここを抑えにかかり、結果として大きな失敗をおかします(#2「人件費に投資しない『ケチな経営者』が陥る地獄」を参照)。

その「大きな失敗」とは、エンゲージメントの毀損にほかなりません。生産性を向上させてもなにも報われなければ、人はどう思うでしょう。自社の方向性を「正しい」と信じ(企業の方向性に対する理解)、愛着の気持ちを持ち(帰属意識)、求められる以上のことを自らしよう(行動意欲)と思うでしょうか。エンゲージメントが低下する結果、業績も低迷―。こうなる可能性が高いでしょう。



関連リンク: #2 人件費に投資しない『ケチな経営者』が陥る地獄

フェアに給与の差をつける

給与は投資である―。この考え方をもう少し押し広げれば、「給与が投資する投資対象は“人そのもの”である」ということになります。投資のゴールは生産性アップによる企業成長です。

しかし、「人への投資」は設備やシステムといった“モノへの投資”とは異なり、一筋縄ではいかない部分があります。それは「人には感情がある」ということ。感情は、まさに人それぞれ。同じコト、同じモノを提供しても「うれしい」というプラスの感情をもつ人がいれば、「それは好きではない」といったマイナス感情を抱く人もいます。

つまり「人への投資」を行う場合、感情という“不確実性の高いパラメーター”があることを考慮する必要があるのです。「社員のエンゲージメントが高まるに違いない」と考え、社長のおごりで飲み会やBBQパーティを開いても、社員から「ありがた迷惑」と思われていたらエンゲージメントは高まりません。

一方で、感情のパラメーターを低下させる方法は明らかです。たとえば、個々の成果を考慮しない(#1「『きのうの人事』『あしたの人事』」を参照)、給与をコストと考えて抑制しようとする。こうした不透明で納得性に欠けるやり方は感情のパラメーターを低下させ、その結果、エンゲージメントを毀損します。

エンゲージメントを高める方法はいくつかあります。HRの観点から言うと「給与にフェアな差をつけること」がもっとも重要で、効果的です。生産性を上げた人、成果を上げた人の給与はしっかり上げる、そうではない人はそれなりの給与にすることで、フェアな給与の差をつけるのです。

その際、給与にフェアな差をつける根拠は、透明で納得性の高いルールでなければなりません。そこで必要になってくるのが人事評価制度。透明で、納得性が高いルールとしての人事評価制度を構築し、その運用を徹底することでエンゲージメントは高まります。

生産性を上げた人、成果を上げた人は「これだけ給与が上がったのは、ここまで頑張ったからだ」と納得でき、成果を出せなかった人も「あそこまで頑張れば、給与はこれだけ上がるんだな」といった目標ができるからです。

「頑張れば給与はきちんと上がる」。こうした仕組み・制度を定着させることが「頑張れる環境」を生み出します。「頑張ろう」という感情を引き出します。高いレベルの持続的なエンゲージメント、つまり「この会社で成長していきたい」といった、プラスの感情のパラメーターをつくりだすのです。

一方で、不透明かつ納得性に欠け、ルールは気まぐれで変わる。これでは給与が下がった人はもちろん、上がった人からも不満が出ます。下がった人からは「ひどい」という恨み、上がった人からも「もっと給与が上がってもいいはず」という疑念。こんなマイナスの感情が溜め込まれるので、かえってエンゲージメントは下がってしまいます。

成長か没落か

(C) photo AC

現在、あらゆる企業が直面している「採用難」は、一過性の現象ではありません。生産年齢人口が今後も減少し続け、働き手は減り続けるからです。採用難こそ「当たり前の光景」になっていくのです。経営者はこの現実と向き合わなければなりません。

採用の母集団が縮小するなか、継続成長を可能にする効果的な手段はエンゲージメントを高めることです。エンゲージメントが高まれば、既存社員の生産性が高まるだけではなく、生産性の高い優秀な人材も採用しやすくなるからです。

エンゲージメントは、社員の感情のパラメーターをプラスにすることで高まります。そして、透明で納得性の高い人事評価制度に基づいて「フェアに給与の差をつける」。そのことが感情のパラメーターをプラスに引き上げます。

こうした一連の仕組みの構築に投資し、真摯に徹底することができるかどうか。それが、いま、多くの経営者に問われています。「めんどうだな」「そんな投資はもったいないな」「雇ってやっているんだから文句を言うな」。こうした考えから脱却できない経営者に「あした」はないでしょう。

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プロフィール
髙橋 恭介
株式会社あしたのチーム 代表取締役会長
髙橋 恭介 (たかはし きょうすけ)
1974年千葉県生まれ。東洋大学経営学部を卒業後、興銀リース株式会社でリース営業と財務に各2年間携わる。その後、設立間もないベンチャー企業であったプリモ・ジャパンに入社し、当時数十名だった同社を取締役副社長としてブライダルジュエリー業界のシェア1位、従業員数500名規模にまで飛躍させる。人事にも深く携わり、年間数百名の採用面接を実施、台湾子会社の代表を務めるなどベンチャー企業成長の最前線で活躍。2008年に株式会社あしたのチームを設立し、代表取締役に就任。


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