「気になる会社」の「気になる秘密」
#3 万能感の破壊が進化を創る 「挑戦」という人材育成【ユナイテッド】 Sponsored株式会社あしたのチーム

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ある人にはうまくいった人材育成方法が違う人には通用しない―。こういうことってありますよね。同じような経験・スキルがあるのに、どうして? 「その理由は、人は個性や背景がいろいろだから。その人にあったタイミング、内容で育成しなければ人材は伸びません」。そう指摘するのはITビジネスを中心に多様な事業を展開する上場ベンチャー、ユナイテッドCOOの金子さん。同社では人材を3つのタイプにわけて育成しているとか。多様な人材を成長させる意外な“目のつけどころ”を金子さんに話してもらいました。(「『起業家』『事業家』『経営者』を社内で次々育て上げる方法」セミナー(2019年1月29日、イシン株式会社主催・株式会社あしたのチーム協賛)で行われたセッションより抜粋・構成しました)


“複雑系”をチカラに変える「人軸マネジメント」

ユナイテッドには合併の歴史があり、いろんなカルチャーやバックグラウンドを持った人が集まっている会社です。事業も多岐にわたっています。多様な事業、多様な組織、多様な人材の集合体。それがユナイテッドという会社です。(下図の「ユナイテッドの沿革と事業」参照)

ユナイテッドの沿革と事業

いろんな事業をやっているので「おたくは何の会社ですか?」と聞かれた時に全部事業を説明するのは大変です(笑)。

そんな質問をされた時、私はふたつのことをお伝えしています。それは「『日本を代表するインターネット企業になる』ことをビジョンとして掲げている会社です」ということ。もうひとつは「事業や人をエンパワーメントする会社です」ということです。

ユナイテッドが成長し続けてこられた最大要因は「人を軸にしたマネジメント」にあります。事業や人をエンパワーメントするとは、どういうことか。それをこれからお話していきます。

会社は“エコシステム”である

ユナイテッドのような多様な事業・組織・人材が集合している会社をマネジメントしていくためには、多様性を融合し、みんなが力強く動ける環境をいかにしてつくっていくかが重要なポイント。そこをユナイテッドでは「UNITEDエンパワーメントプラットフォーム(以下、UEP)の確立」という定性的な中期経営目標として“仕組み化”しています。

M&Aや投資による他企業との連携や外部人材の登用により、多様で優秀な人材が集まり、能力を発揮する。そんなプラットフォームを目指しています。UEPによって人材育成を仕組み化しているユナイテッドは、いろんな人が集まり、いろんな機会にみんながチャレンジし、いろんな人が、いろんな事業の成果を出して、しっかり報われる“エコシステム”そのものであるとも言えます。

どんな人材が集まっているのか、一例を挙げます。当然ですけど、新卒採用も中途採用もやっています。経営陣には買収した会社の社長がいます。専門的なスキルを持った外部人材に関与してもらっているケースもあります。チカラのある人たち、もっと頑張りたいと思っている人たちが、どんどん集まっています。

人材を一括りにしない

ユナイテッドは一般的な研修などによる横並びな人材育成はしていません。もちろん、会社がなにもしないで成長し続けられる人材はレア。ですから、最適なタイミングを見計らって、その人が不足している能力やスキルを獲得できる機会を提供し、チャレンジしてもらうことで人材育成しています。

具体的にお話します。まず、ユナイテッドでは人材を「リーダーシップ人材」と「スペシャリスト人材」に大きく区分して人材をマネジメントしています。一般的な会社の総合職と技術職に近い考え方です。リーダーシップ人材は、さらに「起業家タイプ」「事業家タイプ」「経営者タイプ」の3つに区分します。

リーダーシップ人材を一括りにしている場合がありますけど、発揮できるパフォーマンス、身につけなければならない経験はそれぞれ全然違います。強み・弱みを考えたうえでの適材適所が人材の活躍に必要なように、起業家タイプなのか事業家タイプなのか、あるいは経営者タイプなのか、人材のタイプを見抜かないと、その人が成長できる最適な機会は提供できません。

起業家タイプの伸ばし方

起業家タイプはビッグビジョンを掲げたり、まわりがなんと言おうと「絶対、これが伸びるんだ」と信じて、みんなに伝え、仲間を集め、執着心をもってその事業やサービスをカタチにできる人材。“ゼロ→1”ができる人です。

類(たぐい)まれな才能というか、直観力がすごく求められます。そして、それを信じこめるチカラ、他人に説明して巻き込めるチカラがあります。

でも一方で、起業家タイプは組織マネジメントに課題をもっています。“組織の壁”に直面しがちなんです。

組織は拡大するにつれて幾何級数的に複雑さが増します。たとえば10人の組織の場合、そのコミュニケーションラインは10×9÷2で45本。しかし、20人の組織になると、45×2ではありません。20×19÷2で4倍以上の190に急膨張します。

ゼロ→1の事業が成功して組織が成長することでコミュニケーションラインは複雑になり、組織成長するにしたがって起業家タイプの課題が顕在化しがちになります。小規模な組織のときは可能だった、事業や将来をイメージして、みんなに情熱を伝えることは組織が大きくなるにしたがって難しくなるんです。

起業家タイプの“個性”も組織が大きくなると逆の効果になりがち。往々にして起業家タイプは(プロ野球元巨人監督の)長嶋(茂雄)さんみたいに感覚でものを伝えちゃう傾向がありますよね(笑)。でも、組織が大きくなると感覚でコミュニケーションをとるワケにはいかなくなります。

“成長の壁の正体”は万能感

だからといって「起業家タイプの人に組織をまかせてはいけない」と言いたいのではありません。組織をまとめる経験を積んでこなかったので、スキルが不足しているだけなんです。ですから、事業成長に合わせて組織も大きくなるので、その過程で組織マネジメントの経験を積んでもらい、起業家から事業家に成長できる機会を提供します。

どうしても組織をもった瞬間に元気がなくなり、本来の能力を発揮できなくなってしまう場合もあります。そんな時は引き続き新しい事業にチャレンジしてもらう機会を提供します。成功を収めたことについてはインセンティブも提供できるよう設計します。

事業家タイプは“1→10”ができる人。ひとつの事業の規模を大きくできる人材です。基本的にユナイテッドの社員は人数でいうと事業家タイプの人が多いですね。

起業家タイプには起業家タイプの、事業家タイプにも事業家タイプの長所があり、どちらが優れているということでありません。ただし、どちらも同じ“ある壁”にぶつかりやすいですね。

その壁とは万能感。起業家タイプは新しくつくりだしたサービスを成功させると、あたかも「自分は万能である」と感じてしまうケースが多い。しかし、万能感をもって大きなことにチャレンジすると、うまくいかないことが非常に多いですね。

“事業家タイプ”の育て方

事業家タイプも同じです。事業を伸ばすことに成功した人の万能感とは「自分は何の事業でも大きくできる」という思い。それで「今度は新しい事業にチャレンジして大きくしてみようか」なんて思っちゃいます。ですが、実際にやってみてもらうと十中八九、失敗します。

事業家タイプの人にゼロ→1はできない、ということではありません。ゼロから1をつくること、1を10に伸ばすことは求められていることが違うんです。

じゃあ「どうして起業家タイプに事業家の仕事にチャレンジしてもらうのか」「あえて事業家タイプにゼロ→1をやってもらうのはなぜか」ということですけど、社長が言っちゃいけないことかもしれませんけど(笑)期待はしないでチャレンジの機会はどんどん提供すべきだからです。

自分が起業家的な動きもできるのか、あるいは事業家的な取り組みができるのか、自分自身で認識してもらいたい。だから失敗してもチャレンジしてもらいます。事業で成功した人が起業すると苦労しがち。それを社内で経験してもらい「自分はどちらが向いているか」を認識してもらうことは、会社にとっても、個人の人生にとっても重要ではないでしょうか。

その見極めをしたうえで、たとえば起業家に向いていない事業家タイプの人には、事業家としての経験値を高めてもらったり、汎用性の高い事業家として伸ばしていかなければならないスキルや能力を学んでもらいます。

機会が育む“経営者タイプ”

経営者タイプは育てるのが難しいですね。経営者人材を育てようと思って育成するのは現実的ではないのかもしれません。

起業家タイプの人材に事業家として成長できる機会を提供したり、事業家タイプの人材に起業家としての経験ができる機会を提供し、いろんな経験を積んでもらうことで、経営者タイプの人材へと成長してもらうしかないと思っています。

挑戦して失敗して自己認識するサイクルを繰り返していくなかから、経営者人材が生まれてくるのだと思います。ですから、会社としては機会の提供を惜しむべきではありません。

ダーウィンの言葉にあるように、強いものが生き残るのではなく、変化に対応できるものが生き残ります。会社を軸としたエコシステムであるUEPでは、いろんな事業をどのようにマネジメントすればよいか、どうやって組織文化をつくっていけばよいかを体得できる機会を提供します。経営者タイプに成長できる変化に富んだ多様な経験ができる道筋も描いています。(下図の「UEPの概念図」参照)

「UNITEDエンパワーメントプラットフォーム」の概念図

企業としてしっかり利益を出すのは当然として、ユナイテッドのサービスを使ってくださるお客さまが喜んでくれたり、生活が便利になるところがすごく重要。世の中が変化すると、それぞれのレイヤーに求められるスキル、スタンスも変わってきます。これからも事業を通じて社会に貢献していくため、ユナイテッド自身もさらに変化していく経営をしていきます。

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プロフィール
金子 陽三
ユナイテッド株式会社 代表取締役社長COO
金子 陽三 (かねこ ようぞう)
慶應義塾大学総合政策学部卒業後、リーマン・ブラザーズ証券会社投資銀行本部にて金融機関の資金調達や事業法人のM&Aに従事。その後、米国シリコンバレーのVCドレーパー・フィッシャー・ジャーベットソンを経て、2002年、インキュベーション・オフィスを運営する株式会社アップステアーズを設立し代表取締役に就任。2004年に同社をネットエイジキャピタルパートナーズ株式会社(現ユナイテッド株式会社)へ売却。2007年、モーションビート株式会社(現ユナイテッド株式会社)取締役兼執行役COO兼投資事業本部長に就任。2009年2月より当社代表執行役社長を経て、2012年12月、スパイアと合併し、ユナイテッド株式会社代表取締役社長COOに就任(現任)。


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