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新規事業開発で参考になるのは 「経営者同士で意見交換する場」である

30年以上の経験をもつ経営コンサルタントが伝授 PART2

パスファインダーズ株式会社 代表取締役社長 日沖 博道(ひおき ひろみち)

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新規事業開発で参考になるのは 「経営者同士で意見交換する場」である

「会社としての屋台骨が大きく揺らいでいるわけではないが、収益の成長が以前と比べて鈍化している」「社員のモチベーションを上げるためや組織の活性化を図るため、なんらかの起爆剤がほしい」――。そんなときに経営者の頭をよぎるのが、新規事業への取り組みではないだろうか。しかし、30年以上にわたって経営コンサルティングを行っているパスファインダーズ代表の日沖氏は、「安易な新規事業への取り組みは、会社の経営自体を傾けることになりかねない」と警鐘を鳴らす。本企画は、前半戦に引き続く後半戦。前回は、「ありがちな新規事業に対する失敗パターン」から新規事業への取り組み姿勢を同氏に聞いたが、今回はより実践的な方法を聞いた。

パスファインダーズ株式会社 代表取締役社長
日沖 博道

前回はありがちな失敗パターンをあげてもらったうえで、「なぜ失敗したのか」を日沖さんに教えてもらいました。今回は、より具体的に「どうすれば新規事業を成功に導けるか」といった観点から聞かせてください。

前回のおさらいも含めてですが、「どうすれば成功できるか」は、ある意味「なぜダメだったのか」の裏返しをすればいいということです。やはり、いちばん最初の段階で「落ちた売上を別な事業で補填しなければ…」という「逃げ」の発想ではなく、「自分たちの強みはココで、それを強化・拡大していくために戦略的に取り組んでいくんだ」という前向きな「攻め」の発想が大切。

それにはまず「自分たちにしかない強みは何なのか」を知る必要があります。ただでさえ新規事業に取り組むにはリスクが必ずつきまとうし、時間も人手も必要。「十分条件」とはいえないまでも、勝つためには「必要条件」を満たさなければむやみやたらと取り組むわけにはいけない。「その市場にはどういった競合がいて、そのうえで自社の既存事業に取り組んできた結果、技術や人材など差別化できるものがあり、こうした価値を提供していけばお客さんに選ばれるはず・・・」と突き詰めて考え、ブラッシュアップしていくことで初めて勝機がみえる。非常に地味ですが、これを怠るとやっぱり失敗してしまうのです。

「自分たちが戦う場所を見定める」ということで、こうした一連の取り組みを我々は『フォーカス戦略』と呼んでいます。

クライアントに直接強みを聞くのもひとつの手段である

ー『フォーカス戦略』を実行に移すために、自社の強みを洗い出すためのポイントはありますか。

極めて単純ですけど、なかなか実行に移せていない、いい方法があります。お客さんに「どうして自社の商品/サービスを選んでくれるのか」を直接訊いてみればいいんです。営業マンは提案することに一生懸命なので、意外とやってないんですね。でも、おススメの方法です。

むしろ、担当者ベースでまかせてしまうと、なかなかホンネが聞けないので、経営者同士で話したほうがいいかもしれません。それでもなかなか、出てこないもんですけどね。私もヒアリングのお手伝いをすることがありますが、「もっとこうしてほしい」という要望ならすぐ出るんですけど(笑)。

それでもいろいろ変化球を混ぜながらヒアリングすると、「こういうことで安心感があった」「ヨソはやってくれないけどオタクはこういったことをしてくれる」といったポイントがポロっと出てくるんですね。そういったお客さんのホンネは客観的な生の声ですから、自社では気づかなかった意外な強みを知るいいヒントになります。

「経営者は忙しい」というのは当然ですし、なかなかそういった機会はもてないでしょうが、本当に大事なお客さんとのつきあいであれば、定期的に会いに行って話を聞いておくべきでしょうね。

最終的な意思決定は経営者にゆだねられる

ーしかし、自社の強みの洗い出しを一部のお客さんの意見に依存してしまうと、個人評価の差もあり簡単に判断はくだせないと思います。

確かに、一部の意見に依存してしまうのはリスクがあります。だからこそ、ある程度の数のお客さんからヒアリングすべきです。そして、それらをご神託のように受け取るのではなく、あくまで自社の強みを見極める際のインプットとすべきでしょう。それをベースに、「自社の本当の強みはなにか」について社内で意見を交わすことが大切です。

そして最終的に意思決定を行うのは、ほかでもない経営者自身です。その際に外部から意見を聞くのは有効で、たとえば当社のような経営コンサルタントの意見に耳を傾ける必要性も出てくるかもしれません。

ただ、「検討はしているけれど、新規事業に取り組んでいくのはまだまだ先の話」「そもそも新規事業を検討するのになにから始めたらいいかわからない」という経営者の方もいるでしょう。私もそういったフェーズの方から相談を受けることがあるんですが、まだコンサルティング料をいただくわけにはいきません(笑)。

そこで「同じような悩みを抱えた経営者の方たちを集め、お互いに意見交換できるような場をつくればいいのでは」という考えにいたり、実際に開始しました。それが経営者同士で交流できる研究会、『羅針盤倶楽部』です。

経営者の経営者による経営者のための「場」を

ー詳細を教えてください。

『フォーカス戦略』と『新規事業開発』の2つの分科会に分けていますが、「こんな取り組みをやっているが、こうした課題がある」「こうしたアイデアがあるんだが、どう進めたらいいか」などと意見交換する研究の場を、当社で提供しようという取り組みです。

先に取り組んでいる経営者の話を聞いて、「どういったことが障害になるか」「これはやってはだめ」といったことはやはり参考になりますし、経営者同士なので「ほかの人も苦労しているんだ」と励まされ、挫けずに続けられるというメリットもありますね。

まだ始まったばかりの取り組みですが、当面は2ヵ月に1回ペースで、10~20名くらいで進めていこうと考えています。

ー最後に、新規事業を検討している経営者にアドバイスをお願いします。

いきなり新規事業のコンサルティングプロジェクトを頼むとなると、費用がかかりますし敷居も高い。その点、『羅針盤倶楽部』は経営者が主体となって、経営者自身のペースで新規事業を検討していくことが可能。つまり各企業の実情にあった取り組みができます。

冒頭でいったとおり、新規事業を行うのに重要なのは『フォーカス戦略』です。一見、「新規事業=本業とは別に新しい事業を育てる」「フォーカス=本業のみに集中する」と考えられ、相反するものだと思われがちですが、「自分たちが戦っていける強みにフォーカスし、それが活かせる新規事業を戦略的に模索する」という意味では完全にリンクしているんです。

そういった啓発も含めて、『羅針盤倶楽部』で経営者のサポートを行っていきたいですね。

羅針盤倶楽部に参加するメリット

日沖 博道(ひおき ひろみち)

パスファインダーズ株式会社 代表取締役社長

1957年、三重県生まれ。一橋大学経済学部卒業。テキサス大学経営大学院修士課程修了(MBA)。アーサー・D・リトル(ジャパン)にて幹部を務めた後、独立して投資先企業の経営執行に携わる。その後、日本ユニシスで統括パートナー、アビームコンサルティングでディレクターを務める。戦略策定、ビジネスモデル開発、M&A支援、業務・組織・制度の再設計、マーケティングを専門とし、多様な業界で30年以上にわたるコンサルティング経験を有する。2012年5月にパスファインダーズ株式会社を設立し、代表取締役社長に就任。著書に『BPMがビジネスを変える』(日経BP企画)、『フォーカス喪失の罠』(ダイヤモンド社)などがある。2018年11月から、『フォーカス戦略』と『新規事業開発』に関する経営者同士の活発な情報交換をする場として『羅針盤倶楽部』の運営を行っている。

会社概要

パスファインダーズ株式会社
所在地/東京都港区三田3‐12-16 山光ビル8F
設立/2012年5月
資本金/300万円
事業内容/新規事業戦略を中心とする経営コンサルティング・サービス
URL/https://www.pathfinders.co.jp/

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