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スタートアップが不足している「経験」を吹き込んでくれた

最強の新しい働き方 #2【Case of GA technologies】

株式会社 GA technologies 代表取締役社長 樋口 龍(ひぐち りょう)

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スタートアップが不足している「経験」を吹き込んでくれた

有効求人倍率がバブル期を上回るなど、人手不足の影が大きく広がっています。その一方で柔軟な「新しい働き方」を取り入れることで、人手不足を補うだけではなく、事業戦略を強化しているベンチャーが増えていることをご存知ですか? 「リアルビジネス×tech」で新しい価値を生み出し、急成長しているGA technologiesの「新しい働き方」と「新しい人材戦略」のリアルを取材しました。

急成長組織が抱える人材課題

―まず、事業内容を教えてください。

樋口(代表取締役社長)

われわれは「テクノロジー×イノベーションで、人々に感動を」というミッションを掲げ、リアルビジネスをテクノロジーのチカラで革新する事業を展開しています。

創業事業として選んだのは不動産テック。「消費者と業者間の情報の非対称性」「IT化の遅れ」「中古不動産流通の未熟さ」「営業手法や人材の未熟さ」。日本の不動産市場に存在するこうした問題を「不動産tech」で変革することを目指しています。

当社の代表的な顧客向けプロダクトに、「Renosy(リノベ版) apps.」、「Renosy(投資版) apps.」という2つがあります。さらに今後は、市場ニーズを素早く読み取り、購入するお客さまはもちろん不動産会社にとっても、より精度が高く、付加価値のある情報を提供する新しい不動産プラットフォームの構築を加速していく予定です。

これらのサービス基盤として、当社ではデータやAI技術の活用に重きを置き、2017年4月にはAI戦略室を立ち上げました。AIを活用したデータドリブンな不動産事業構想を進めるなかで、まず従来の社内システムよりも高度でリッチなデータ環境の整備が必要不可欠となりました。

―どういった問題があったんですか。

樋口(代表取締役社長)

AI戦略室の重要なプロジェクトのひとつに、大量の不動産情報のなかから、お客さまの条件に見合った物件をAIがレコメンドする機能をアプリやWebサービスのなかで実装する仕組みを創るというものがあります。

しかし、いまだに不動産業界ではFAXによる紙での情報のやり取りも多く、デジタル化されていないデータも流通しています。当社ではそれらの情報をまずデータ化し、データベースに管理していくのですが、パートナーの不動産会社から毎日大量に供給いただく不動産情報の多くは統一されたテンプレがなく、データ読み込みにも工夫が必要でした。そのためにはさまざまなアナログ情報の中から必要な(有効な)情報を選別し、フォーマットに落とし込み、秩序のあるデジタルデータに処理するプロセスが欠かせません。

もちろん、データ入力などの単純作業はOCR(光学的文字認識)で一定程度、自動化できます。しかし、100%ではない。人のチカラが必要な部分がどうしても残るんです。たとえば、「このデータは、そもそもどんなフォーマットに落とし込むのが最適なのか」など、設計にかかわる知恵とアイデアです。このような業務をお任せできる信頼できる人材が必要になったのです。

橋本(AI戦略室 ゼネラルマネージャー)

そこでピンときたのがビースタイルさんの時短エグゼ(2018年1月よりスマートキャリアへ名称変更)でした。前職時代にビースタイルさんと一緒に仕事をする機会があり、登録しているのは各分野のプロフェッショナルとして豊富な経験を持ちながら、子育てや介護など、さまざまな事情から時短勤務を望んでいる人たちであることを知っていたので、彼らに相談することにしました。

さらに、ビースタイルさんは、「第一線で活躍し続けたい」「スキルアップし続けたい」「社会に貢献できる働き方をしたい」そんな意思を持った人たちのためのサービスをつくっていると聞いていたので、責任感を持って主体的に働いてくださる方を見つけられるとも思いました。

―どんな人材が働いているんですか。

橋本(AI戦略室 ゼネラルマネージャー)

紹介してくれたのは、会計情報やチケット販売情報など、さまざまなデータ処理に習熟していて、個人情報の取り扱いにも経験がある方。子育て中の女性で、週4日、10時から16時までの時短勤務、という条件でした。

入社後の活躍ぶりは想定以上。通常の派遣やアルバイトの方とは違い、目的を理解した上でゴールに早く、正確に到達するためのプランを提案してくれます。所属しているほかの派遣スタッフやアルバイトの経験やスキルを考慮しながら仕事を差配してくれるなど、マネジメントに長けている点も期待以上でした。

業務スキルはもちろんですが、プロジェクトメンバーとして課題を共有し、さまざまな現場の気づきをAI戦略室のメンバーにもフィードバックしてくれています。おかげでプロジェクトがとてもスムーズに進んでいて、本当に感謝しています。

GA technologies代表の樋口さん(右)と同社AI戦略室ゼネラルマネージャーの橋本さん(左) PHOTO:INOUZ Times

より豊かで、より幸せな社会の実現に貢献したい

―女性の活躍、時短勤務などは新しい働き方の主要テーマ。しかし、そうした働き方は日本の会社のカルチャーとはなじまないのではとも懸念されています。実際のところはどうですか。

樋口(代表取締役社長)

大企業に比べてスタートアップ企業に不足しがちな知識や経験を取り込むため、女性の活躍や時短勤務は積極的に導入していきたいと考えています。実際に当社でも今年から、業務に応じてフレックス制度なども取り入れ始めました。

スタートアップが成長するには、プレーしている市場の成長性という外部環境、タテ割りではない柔軟な働き方ができる垣根のない風土、そして優秀な人材を獲得する採用力。この3つが必要です。なかでも私は人材こそ成長力を決める最大要因だと考えています。一つひとつの課題を自分たちで乗り越えていくからこそ、知識や経験が蓄積され企業の成長へとつながると考えています。

会社の成長力は、知識と経験、そして情熱のかけ算で成り立っています。社歴が短いスタートアップ企業は、大企業よりも知識や経験の面では未熟かもしれません。しかし、その一方でフェーズに合わせたフレキシブルな組織づくりや、メンバーの高いコミットメントによって、大企業をも凌駕しうる新しい価値を生み出すことができると考えています。

スタートアップ企業に、知識や経験豊富な人材が加われば、その成長はさらに加速するはずです。そうした視点をもった人材採用には、これからもチャレンジしていくつもりです。スマートキャリアを活用した人材採用は、当社にとってモデルケースのひとつになるでしょう。

―今後のビジョンをお聞かせください。

樋口(代表取締役社長)

AIなどのテクノロジーを活用して不動産探しをしているすべての人々と日本中の不動産関連会社に、付加価値をつけた質の高い情報を提供し、不動産テックをさらに進化させたいですね。

また、少し先の話ですが、金融・保険・建設など、不動産と関連の深い領域にも挑戦していきたいと考えています。「×tech」でイノベーションを起こし、人々がより豊かに、より幸せになれる社会の実現に貢献することも、わたしたちの大きな目標です。

株式会社 GA technologies

事業内容:AIを活用したリノベーションアプリ「RenosyR(リノベ版) apps.」の開発・運営、カジュアル不動産投資アプリ「RenosyR(投資版) apps.」の開発・運営、AIを活用した不動産業務支援ツールTechシリーズの開発など
従業員数:130人(2017年11月現在)
URL:https://www.ga-tech.co.jp

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