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「退職理由は嘘が多い」のが当たり前?

「退職理由、ホントのことを社長に話しましたか?」アンケート
INOUZTimes編集部
「退職理由は嘘が多い」のが当たり前?

自分の家族といるより長い時間を一緒に過ごしている会社の社員たち。でも、社員のホンネをどこまで知っていますか? 連載「社長が知らない社員のホンネ」第1回は、社長と社員の苦くて切ない別れ話、“退職理由のホントのところ”をお届けします。結婚・人間関係・労働環境など、退職理由は人それぞれ。なかにはパワハラ(!?)という場合も。でもホントのことをぶっちゃける人は少ない、という結果がINOUZ Timesのアンケート調査から見えてきました。

社員の退職が経営者として一番つらい…

以前にINOUZ Times編集部では「社員から『会社辞めたいです…』社長はどんな引き留めしていますか?」というテーマでベンチャー企業経営者100人を対象にアンケート調査をしました。

結果は、過半数の社長が「引き留めをしていない」という意外な回答。多かった意見は「去る者追わず」。「本人の意思で決めたものを変えることはできない」「仕方がない」というものでした。

最近、お会いしたある経営者は「一緒に歩んできた人が辞める、社員が退職するというのは、そういうものじゃない。人が辞めるというのが、経営者として、これが一番つらい。時間を巻き戻したくなる」とおっしゃっていました。

実は、過半数の“去る者追わず派”の社長も、実は「つらさ」に耐えられないから「仕方がない」とあきらめているだけなのかもしれませんね。

実際、どこまで本当のことを社員は社長や上司に話しているのでしょう。INOUZ Times編集部では100人の社員を対象に「退職理由、ホントのことを社長に話しましたか」についてアンケート調査をしました!

結果はこちらです。

こんな男女差がありそう

結果は過半数の人が「退職理由に嘘をまじえている」という結果になりました。

なぜ、本当のことを話さないのでしょう? 男女別の代表的なコメント、目に留まったコメントをいくつかご紹介します。

【No男性】
・本当の理由は30%言っていない。あまりすべてを本当に言うと秩序がみだれる。
・一身上の都合という理由で退職したが、深く聞かれることはなかったので、本当のことを話さなかった。
・会社への不満しかなかったから。
・会社に本当のことを言ってさんざん文句を言ってやろうと思ったが、言ってもムダだと思った。

【No女性】
・本当のことを言ったら角が立つので。
・本当は業務内容がいやだったが、言いにくかった。
・本当のことを言って自分が居なくなってからそれが反映されるのは悔しすぎるから。
・パワハラをされたが、それを理由にすると面倒くさいと思ったので。

男性は影響をいろいろ考えて、あえて本当のことを言わずに納得してぐっと呑み込んだり、「辞めるという結論は変わらないので、言ったところでムダ」とあきらめている人が多いようです。「秩序が乱れるほどの理由」って、一体どんな大ごと? という点が気になったりしますが…。

その点、女性は“本当のことを言って面倒に巻き込まれたくないから”といった、効率優先のドライな理由から、「ウソではないけど、100%本当とも言えない」微妙なラインを退職理由にする傾向があるようです。

なかには「自分が辞めたあとに不満点が改善されるのは悔しい」という、ちょっと意地の悪さを感じるコメントも。これも「自分にとってのソントクが基準という」“自分視点”での割り切った考え方のひとつ、と言えそうです。

目にしみる“ぶっちゃけ派”のコメント

一方で、「全部、話した」という人もいます。これにはふたつのパターンがあるようで、ひとつは「包み隠さず話しても問題ないから」というパターン、もうひとつは「最後だから、思い切ってぶっちゃけた」というもの。それぞれ代表的なコメントを紹介します。

【問題ない派】
・お世話になった会社だったので、退職理由は隠すことなくすべてお話ししました。(男性)
・すべて本当のことを話しました。本当のことを言っても揉めないと思ったからです。(女性)
・営業をしていましたが、全然売れずに厳しかった。正直にきついと伝え、退職しました。(男性)

【ぶっちゃけ派】
・すべて自分が何でやめたいかしっかり言ってやめた。今後自分みたいにやめたいと思う人間がでないように気を付けてほしいから。(女性)
・本当の理由を全て話して退職しました。かなり理不尽なことをされたので退職しましたが、そのまま現状報告を本社にして、このまま仕事をしていても自分自身が腐るという理由を付けて退職しました。(女性)
・もう戻る事はないと思い、給料から仕事の不満まで話して辞めました。後からいい足す事のないよう全てです。(男性)

“ぶっちゃけ派”のコメントは目に染みるというか、結構、感情が入っているように感じます。今回調査では「ホントのことを話しました」の回答者は39名、そのうちの約49%(19名)、全体では5人にひとりの約20%の人が「ぶっちゃけ派」という結果。貯め込んできたものを最後にぶっちゃけて、スッキリしてから次に進みたい、ということなんでしょうね。

「一身上の都合」のホントのところ

こう見てくると、辞めるという結果が変わらないのであれば、「本当の理由を100%聞く」ことが、いいことなのかどうか、ちょっとわからなくなってきますね。せっかく本人がいろいろ考え、あえてホンネを隠してきれいなタテマエで去ろうとしているのに、それでも「本当の理由」を聞こうとするのは「積年の恨みつらみをしゃべってくれ」と言ってるのと同じなのですから。

であるなら、「去る者追わずで、引き留めない」という多数の社長の姿勢が現実的で誰も傷つかない方法、と言えそうです。INOUZ Times編集部が「社員から『会社辞めたいです…』社長はどんな引き留めしていますか?」というテーマでベンチャー企業経営者100人を対象に実施したアンケート調査結果でも「やめる人はやめていく。いちいち気にしていたらきりがない」「合っていないのに長く過ごさせるのはよくない」といった回答が目立ちましたが、それはあっさりしている、冷たいということではなく、「お互い傷つかないため」の“大人の判断”なのかもしれませんね。

「辞めたい理由を聞き出して引き留める派」の社長に、今回のアンケート結果と結果から導き出された「引き留めない方が現実的で、お互いハッピーなんじゃないか」との結論について話してみました。すると、こんなことをおっしゃっていました。

「不満がたまりにたまると、会社から気持ちが離れ、『今さら、なにを言っても仕方がない』というあきらめに変わり、最終的には『一身上の都合』という、当り障りのないキレイな言葉に集約されるんじゃないかな」

それでも、その社長は、「非効率と言われようと、本当の退職したい理由を聞きだし、その社員のキャリアプランを超えた人生と向き合いたい。その社員にとっても会社にとっても、みんなが前向きでハッピーになれるカタチを真剣に考えたい。

それで、たとえ10人のうち1人でもいいから、会社への気持ちを取り戻してくれ、本人が再び輝いてくれたら、これ以上の喜びはない」。そう話します。

根本原因はコミュニケーション不全!?

ところで、「ホントのこと話してません」にも「話しました」にも、気になるコメントがありました。

・退職理由として親の介護と言いましたが、本当の理由は会社に嫌気がさし、転職先も決まったので。(「話してません」と回答した女性)
・すべて話しました。上司のパワハラや勤務時間の長さ、給料の低さなど、言いたいことは全て言いました。(「話しました」と回答した男性)

ホンネを隠すか、ぶっちゃけるかは表面的な違いにすぎず、ふたつのコメントに共通しているのは、話し合ったり、歩み寄ったりするという前向きな選択肢が考えられない状況になっていて、その原因はコミュニケーション不全にありそう、ということ。

ある社労士の先生によると、会社が社員に退職理由を聞く法的ルールはなく、同じく社員も会社に辞めたい理由を話す義務はなく、「一身上の都合」で、まったく問題ないそうです。

でも、真実は「一身上の都合」の向こうにありそう。そう思いませんか?  

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