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【書籍】再起動 リブート|斉藤 徹

とある経営者の書評
INOUZTimes編集部
【書籍】再起動 リブート|斉藤 徹

だんじり祭

しかし、景気が良い。

“失われた〇〇年”というフレーズは年々長くなっているにせよ、ここ3年ほどは、外部環境に安定感を感じる。リーマンショックを経験しているから、なおさら有り難く感じる。

最近のベンチャー界隈に触れるたびに、だんじり祭を思い出す。 いまが攻め時と言わんばかりの勢い。その集団としての熱烈な空気。

経営を決定づけるのは経営者の能力ではなく、その性格なんじゃないかと思うくらい。
勢いある企業は皆、ここ3年“ぶっこんでる”。

自分は、どうしても過去の経済危機を意識してしまう。
でも“人生は一度きり”と、青年のように考える自分もいる。

Photo by PIXTA

追体験

起業家の自叙伝は伝えてくれる。
祭りの実況中継を。
そして、祭りのあとを。

祭りの空気は怖い。
熱烈な空気が、冷静な意思決定を阻害する。
というよりも、その意思決定自体が、ロジカルで洗練されたものだと認め合う空気となるのだろう。

熱狂の成長戦略同士が、あらゆるファイナンスやアライアンスを生み、祭りのあとにはその関係が固い縄としてがんじがらめになり、お互いの首を絞めあっていく。

90年代のそんなお祭りを実況中継してくれる書籍がある。 バブル期に翻弄された起業家の自叙伝。会社の急拡大、資金調達、企業買収、事業譲渡、差し押さえ。

「実話か?」と思うほどに、スリルが詰まっており、一気に読み切れた。

率直に感じた。
「この人、脇甘すぎだろ」と。

しかし、本当にそうなのだろうか。お祭り経営は、皮膚感覚がマヒする日常であり、誰しもがそこに魅惑を覚える可能性がある。

Photo by pakutaso

歴史は原理原則を教えてくれるという。

たまには他人様の修羅場経営を追体験し、いま自分が描いている戦略や自分自身の性格を見つめなおすのも良いかもしれない。


再起動 リブート――波瀾万丈のベンチャー経営を描き尽くした真実の物語
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