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多種多様な使い方がされ始めた「シェアオフィス」最新事情

起業家・経営者・運営者の3人が語る「その大いなる可能性」

Houyou株式会社 代表取締役社長 福岡 広大(ふくおか こうだい)

アビックス株式会社 代表取締役社長兼CEO 熊崎 友久(くまざき ともひさ)

fabbit株式会社 代表取締役社長 田中 保成(たなか やすなり)

Sponsoredfabbit株式会社
多種多様な使い方がされ始めた「シェアオフィス」最新事情

いま、従来とは一味違ったシェアオフィス・コワーキングオフィスの活用法が広がっています。大企業とのマッチング、採用強化、本社オフィスではできない能力開発を行う場としての活用などなど…。そうした最新事情を、東京進出した起業家、設立20年以上のベンチャー企業、大手町に新しくオープンしたシェアオフィス・コワーキングオフィスの運営企業にきき取材しました。意外と奥が深いんです。

「“大手町ブランド”をフル活用」

東京進出した小倉のベンチャー「Houyou」代表の福岡さん

Houyou株式会社代表の福岡さん

―事業内容を聞かせてください。

システム開発とシステムを活用した施設の運営代行サービスなどです。システム開発の部分ではネットワークを監視・制御するパッケージソフトを提供しており、大学病院や大手企業との取引が多いんです。

ネットワークを監視・制御する技術は相当ニッチな分野なんですが、高い技術力が必要で、当社のほかは数社の有名大企業がリリースしているだけです。

―最初に、東京進出の理由を聞かせてください。

本社は九州の小倉。以前から大企業などのクライアントに「東京に出先をつくってくれないか」「その方があれば相談しやすくなる」と言われていたんです。それがきっかけですね。

東京に進出してくると、クライアントからほかの企業を紹介していただくなど、小倉にいたときと比べ、商談につながる出会いが多くなったと実感しています。

―でも、見ず知らずの東京でビジネス展開するのは、結構、大変なんじゃないですか。

ぼくもそう思っていました。でも、意外とすんなり受け入れてもらえた気がしています。

大手町にオフィスを構えることができたことが大きな理由だと思います。名刺交換すると「お、すごいところにオフィスがありますね」と、相手の反応がすごくいい(笑)。警戒感をもたれないというか、すぐに打ち解けられるんですよ。大手町という場所の名前には、すごい効力があるんですね。

最初は、羽田空港から近い大森あたりでオフィスを探そうと考えていました。地方から見たら、大森も大手町も同じ東京じゃないですか(笑)。月に何回か九州と東京を飛行機で往復しているので、だったら空港から近い大森にオフィスがあったら便利かなと。

―それはヤバイですね(笑)。

東京にきて、ある程度様子がわかってから、それに気づきました(笑)。ちなみに大森には私の東京での住まいがあり、九州から転勤してきたスタッフも住んでいます。空港からも大手町からもアクセスはいいですし、とてもいい街です。

―対外的な信用補完になったほか、大手町にオフィスを構えたことで、ほかにどんなメリットがありましたか。

採用面で大きな効果がありました。東京オフィスのスタッフのほとんどは、こちらで採用したメンバーなんですけど、東京では無名の存在ですから、最初は集まらないんじゃないかと心配でした。

でも、大手町のオフィスで働くことができるという点が大きな魅力になったようで、採用を始めるとすぐに人が集まったんです。

―今後のビジョンを聞かせください。

子育てやお年寄りの一人暮らしといった社会の課題がある部分をIoTによってサポートしていくことに挑戦していきたいと思っています。
テクノロジーは「人と人」の温かいつながりを補完できるものだと信じているからです。そして、新しく立ち上げたエネルギー関連のシステム開発事業も成長させていきたいですね。

「起業家の熱を社員に感じさせたい」

設立20年以上のベンチャー「アビックス」代表の熊崎さん

アビックス株式会社代表の熊崎さん

―横浜に本社オフィスがあるのに、なぜ都内のシェアオフィスを利用することにしたんですか。

若い社員に起業家やベンチャーの“空気感”を直接、感じてもらうためです。

当社は小さなベンチャー企業として20数年前に創業しました。LEDビジョンの用途を開発し、サイネージへの応用という、新しいニーズを創りだし、成長してきました。こうした、新しい価値の創出に果敢にチャレンジするというベンチャー精神こそが、当社の成長の源泉です。

しかし、歴史を重ね、ある程度の規模になってくると、いくら言葉で説明しても創業時のようなベンチャー精神を継承していくのは困難。やはり、ベンチャーの現場に身をさらす経験をしなければ、その本質はわからない。そんな経験ができる環境を探していました。

―社内にいてはダメなんですか。

ずっと同じ場にいて、同じ人たちと過ごしていると、ものの見方や考え方が偏り、世の中やマーケットの動きを感じ取れなくなってしまいます。「考え方を変えろ」「マーケットを感じろ」と口で言っても、絶対、できっこありません(笑)。

シェアオフィスには、社内には絶対にいない、いろんな人が働いています。さまざまな想いで起業した人たちが集まり、新しい多様なビジネスが日々生まれている。そんな刺激的な空間に身を置き、新しいチャレンジをしている起業家たちの姿を間近で見て、その熱気を感じとってほしい。新しい発想、事業はそういったところからしか出てこないと思っているんです。

―実際、利用してみて、どんな印象ですか。

大手町なのでアクセスが抜群なのは想像通りでした。それに、明るく解放感があり、若い起業家や起業家予備軍が働いている雰囲気は、アビックスの創業時を思い出しますね。

我々はフリースペースを利用していますが、個室スペースがガラス貼りで、フリースペースから見られるのもいい。ガラス一枚を通して、見るほうも見られるほうも「負けてられない」と思うはずです。

―今後のビジョンを聞かせください。

さまざまな企業、人との接点は、若い社員にとって大きな財産になるはずです。彼らが自立し、技術とアイデア、行動力で新しい市場を創出していける人材になれるよう、経営者としてサポートしていきたいですね。

「交流と出会い」が明日の日本のエナジー

運営企業「fabbit」代表の田中さん

fabbit株式会社代表の田中さん

―御社が運営しているシェアオフィス「fabbit大手町」のコンセプトを聞かせてください。

重視しているのは「マッチング」。コワーキングスペースを広めに取ることで、人と人の出会いを促したり、大企業とスタートアップ企業の橋渡しをしたり。各種イベントも積極的に開催しながら、さまざまな交流、出会いが実現する場でありたいですね。

約3年半前、北九州の小倉でfabbitは産声あげました。北九州市と協力し、「学ぶ・集う・創る」を実現するインキュベーションオフィスとして高く評価されています。

東京進出の第一号として大手町を選んだのは、やはり利便性。日本経済の中枢ともいえる丸の内に近く、交通アクセスにも恵まれています。東京から地方へ、地方から東京へ。そして海外へ。どこから見ても、これほどインキュベーションオフィスにふさわしい立地はないでしょう。

―今後のビジョンを聞かせてください。

起業家やベンチャー企業とともに成長していきたいですね。

ベンチャーやスタートアップなどの新しい企業がエンジンの役割を果たすことで、日本経済は再び成長軌道を歩めるでしょう。さまざまな企業と人が出会う場をつくることを通じ、その支援をしていきたいですね。

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