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ECにおける“未来の当たり前”の機能が誕生した瞬間を目撃しました

「自宅外での受け取り」機能をEC-CUBE向けプラグインで実現できる新プロダクト
Sponsoredボクブロック株式会社
ECにおける“未来の当たり前”の機能が誕生した瞬間を目撃しました

「職場で使うモノだから会社の近くで受け取りたい」「妻へのサプライズプレゼントだから、家に届けてもらっては困る」──。

ECで購入した商品を「自宅外で受け取りたい」という声をよく聞きます。でも、そのためのシステムを小規模なネットショップが構築するのは大変な労力がかかります。この課題解決のため、全国の3万店舗以上が利用しているECオープンプラットフォーム「EC-CUBE」で、自宅外受け取り機能を簡単に導入できるプラグインが開発されました。

今回は、この「未来には当たり前になる」機能を共同開発した、ECシステムを支援するITベンチャー・ボクブロック株式会社代表の林さん、宅配大手・ヤマト運輸株式会社の営業推進部プロジェクトマネージャーの中西さんのお二人に、「EC-CUBE」を提供している株式会社ロックオンのEC-CUBEマーケティングマネージャーの梶原さんにも加わってもらい、新プロダクトがEC業界・物流業界に与えるインパクトを聞きました。

【回答する人】

林 昌孝(はやし まさたか)
ボクブロック株式会社 代表取締役
中西 優(なかにし すぐる)
ヤマト運輸株式会社 営業推進部プロジェクトマネージャー
梶原 直樹(かじわら なおき)
株式会社ロックオン EC-CUBE事業部 EC-CUBEマーケティングマネージャー

“本店”を強くしよう

──「EC-CUBE」を使っているネットショップであれば、無料で導入できるプロダクトだそうですね。どんな課題を解決できますか。

林(ボクブロック株式会社)

「“本店”を強くしたい」という課題です。

自社サイトと大手ショッピングモールサイトを併用しているネットショップの場合、自社サイトが“本店”。ショッピングモールへ出しているサイトは“支店”です。同じ商品を扱っていても、“支店”の売上のほうが大きいケースが非常に多い。それは集客力の差ももちろんあるのですが、本店ではなくショッピングモールで購入したほうがユーザーにとって利便性の高いケースがあるから。

お買い物ポイントの存在や支払いのしやすさなどさまざまですが、「購入した商品を自宅外で受け取れる」こともそのひとつだと考えます。

当社では本店ショップには「モールではできないこと」により注力していただき、モールでできている機能は本店でも積極的に取り入れてほしいと考えています。とはいえ、ひとつの店舗が独自にそのサービスのためのシステムをつくるのは、コストが割に合いません。

そこで今回、私たちは「EC-CUBE」を使っているネットショップなら誰でも簡単にサイトに組み込めるよう『ヤマト運輸のEC自宅外受け取りプラグイン』を開発したのです。

──なるほど、実際にユーザーに届けるのはヤマトさんなのですね。「自宅外で受け取りたい」というニーズは増えていますか。

中西(ヤマト運輸株式会社)

はい。非常に増えていますね。たとえば、女性のユーザーで「週末のお出かけに着ていく洋服だから、確実に金曜日の夜にほしい。でも、金曜夜の帰宅は遅いから、自宅近くのコンビニで帰りがけに受け取りたい」といったケース。

ECサイトのユーザーは「すごく急いでいる」というよりは、「必要な時に確実に受け取りたい」というニーズのほうが顕著になっている印象です。

もともとそういうニーズはあったのでしょうが、大手ショッピングモールサイトなどの「自宅外受け取り」サービスの存在が浸透してきているのもあるかもしれません。

──そうしたニーズに対して、ネットショップ側はどう対応していたのでしょう。

梶原(株式会社ロックオン)

先ほど林さんが言っていたように、「個別の店舗で対応できる課題ではない」という感じですね。いま個々のネットショップでは、バックヤード面で「これ以上できないんじゃないか」というぐらいコストカットしているところが多い。物流コストも上がっていますし、全体的に疲弊している状態です。そのなかで、大手ショッピングモールにあるようなサービスを導入しようと思っても、誰も動けないというか。

全体最適化を誰かが主導しなくてはいけないタイミングでした。だから、今回のプロダクトは「非常にいいサービスが出てきたくれた」と受けとめています。

巨大企業に社長自ら飛び込み営業

ボクブロック株式会社代表の林さん

──EC業界のインフラとなりえるサービスというわけですね。どんなきっかけで開発が始まったのですか。

林(ボクブロック株式会社)

私自身がヤマトさんに飛び込み営業をしたんです。無謀ですかね(笑)。でも、ヤマトさんが「荷物の対面配達以外に力をいれていく」という記事を読んで、いてもたってもいられなくなって。

EC-CUBEを利用している3万店舗が、ヤマトさんの配送問題に対応したサービスを導入したら、世の中にインパクトがあるだろうなと。ヤマトさんに何のコネクションもなかったので、ホームページのお問い合わせフォームから連絡しました(笑)。

中西(ヤマト運輸株式会社)

私たちのECにおけるコンビニ受け取り対応は、大手ECとショッピングモールさんから始めました。そうすると、ユーザーの方々から「受け取りやすいよね」という声が聞こえてくるように。これは自社サイトでECを展開しているところにもご提案しなくてはと考えていました。くわえて、いま進めているオープン化やアライアンス推進という背景もあり、いいタイミングでお声がけいただきました。

──開発のプロセスで重要視したポイントはなんでしょう。

林(ボクブロック株式会社)

「簡単に導入できるプラグインにする」こと、そして「店舗がこれをインストールするのに、“いまある”既存のシステムに影響を与えない」ことです。

EC-CUBEの最大の特徴はカスタマイズして利用している店舗が多いこと。100店舗あれば100通りのEC店舗があるわけです。そのカスタマイズされた既存のシステムの邪魔にならないように、デフォルト状態に近い形で、インストールして使えることを念頭に置いて開発しました。

実際、ネットショップがこれをインストールするのに、3分もかからないでしょう。

利用するまでにはヤマトさん側で、たとえば大きすぎる商品とか生鮮食品であるとか、「自宅外受け取り」の対象にならないものかどうかの審査がありますが、結果が出るまでに1ヵ月もかかりません。比較的早く「自宅外受け取り」のサービスを始められますよ。

売上アップの切り札になりえる

株式会社ロックオン EC-CUBE事業部 EC-CUBEマーケティングマネージャーの梶原さん

──EC-CUBEを利用している3万店舗のうち、どのくらいのお店が導入すると見込んでいますか。

梶原(株式会社ロックオン)

それは、これからの私たちの努力しだいです(笑)。EC-CUBEはアパレルや小物を販売している店舗が多いので、このサービスと相性がいい。店舗にとって売上アップの切り札にもなりえるサービスなので、そこをしっかり各店舗に向けてPRしていきたい。

たとえば、民芸品など訪日外国人にもニーズのある商品を売っている店舗が「離日する時、空港内のコンビニで受け取れます。日本滞在中に荷物を持ち歩く必要はありません」といった具合に、マーケティングに活用することが考えられます。アクセサリーなど小物を販売しているショップが「大切なパートナーへの誕生日プレゼントにどうぞ。自宅外で受け取れるので、内緒にできます」とか。

ほかにもきっと、アイデアしだいでいくらでも「こんなことができます」とユーザーに提案できるでしょう。そうした活用事例を集めて、さらに普及促進をはかっていきたいですね。

林(ボクブロック株式会社)

ヤマトさんが大手ショッピングモールでやっている自宅外受け取りサービスについて、実際にリピートが増えているとか、返品が減っているというデータがあるそうです。「自宅外受け取り」に対応している店舗と対応していない店舗だったら、前者を選ぶユーザーも多いはず。競合店との差別化にもつながるでしょう。

“ラストワンマイル問題”の解決にも

ヤマト運輸株式会社 営業推進部プロジェクトマネージャーの中西さん

──EC業界に大きなインパクトを与えそうですね。では、物流業界にはどんな影響がありそうですか。

中西(ヤマト運輸株式会社)

国土交通省の統計によれば、宅配で再配達になる割合は2割ほど。ライフスタイルが多様化するなかで、「ご不在」になるケースが増えてきているのです。これはユーザーの受取りにおけるストレスと表裏であり、われわれはECのより健全な成長のご支援として「好きな時に、好きな場所で受け取れる」環境を整備しなければいけないと考えています。

宅急便は「何度でもお受け取りになるまで配達いたします」という設計になっていますが、多様なライフスタイルの中で、自宅で受け取ることが万人にとっての便利だとは限らないということがわかってきました。ユーザーの方々が受け取りたい場所へお届けすれば、結果的に私たちにとっても一度で配達が出来る。今回の新プロダクトは、この面へのインパクトが大きいと思います。

──宅配会社さんの各拠点からユーザーの自宅までの“ラストワンマイル”の配達がなかなか完了しない、という物流業界の課題解決につながるわけですね。その面から、今後、このプロダクトに関連して、ヤマトさんはどんな取り組みをしていきますか。

中西(ヤマト運輸株式会社)

受け取り場所の選択肢をもっと広げていきたいですね。いまはコンビニと私たちの宅急便センター約2万5,000ヵ所が対象です。

今後は、私たちが駅などの公共スペースを中心に設置を進めている「約1,700台(2017年11月末時点)」の宅配ロッカーですとか、ユーザーの方々の生活導線上にあるいろんなところで受け取れるようにしていけるように、検討を進めているところです。

──ネットショップ向けプラットフォームを提供している株式会社ロックオンさんとして、今後このプロダクト関連でどのような取り組みをしていきますか。

梶原(株式会社ロックオン)

こうした新しいプロダクトが出てきた時、そのメリットや活用方法を各店舗に啓蒙し、普及を促進していくのが私たちの役割です。それによって導入する店舗が増え、EC-CUBEがさらに盛り上がり、そこで新しいユーザーと出会ったりするなかでまた新しいサービスが必要になり…、というサイクルをぐるぐる回していきたいなと思っています。

──ボクブロックさんが今後、このプロダクト関連でどんな取り組みをしていくのか教えてください。

林(ボクブロック株式会社)

「大手モールさんに頼りきりにならず、“本店”をより強化していきたい」という想いをお持ちのネットショップのみなさんのお手伝いをしていきます。モールに出すと集客もある、売上への貢献もある。でも本当はみなさん、“本店”の売上を上げていきたいんですよね。最低限、モールでできることはやれるようにする。そのうえで、モールではできない自社オリジナルの機能、オリジナルのデザインを“本店”に入れていく。

モールでは実現できない自社のブランディングや競合との差別化、そういうところに注力していただきたいなと。

でも、モールさんの機能もどんどん進化していくので、それに追いつくためにプロダクトを開発・バージョンアップするだけでも、終わりのない戦いです(笑)。その意味ではしんどいですけれど、“本店”を強くしていくお手伝いができるなら本望ですよ。

EC自宅外受け取りプラグイン概要

「EC-CUBE」を利用するショップは、ヤマト運輸株式会社が提供する「EC自宅外受け取り」プラグインを導入することで、追加コストを負担することなく、全国25,000箇所以上のヤマト運輸株式会社の営業所や取扱店を商品の受け取り場所として利用できる機能を、自身のショップに追加できます。

「EC自宅外受け取りプラグインのダウンロードページ」
https://www.ec-cube.net/products/detail.php?product_id=1530

EC-CUBEについて

ECオープンプラットフォーム「EC-CUBE」は、株式会社ロックオンが開発したECサイト構築パッケージをオープンソースとして2006年9月に公開したもので、日本No.1 EC構築オープンソースとして、推定30,000店舗以上で実際に稼働しています(株式会社ロックオン調べ)。

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