INOUZTimes > 組織 > 「抜擢しよう」とすると失敗します
2016/6/15

「抜擢しよう」とすると失敗します

半期に1回、約3万名の育成議論をするリクルート

リクルートホールディングス グループ人事統括室 前 室長 (現:Indeed, Inc. 人事シニアディレクター) 今村 健一(いまむら けんいち)

「抜擢しよう」とすると失敗します

抜擢人事は経営者の悩みのタネ。多くの経営者が、「どうやって若手人材の可能性を見抜き、どんなタイミングで抜擢すればいいのか」を思案している。優秀な人材を日本のビジネス界に輩出し続けるリクルートでは、どうやって抜擢人事を成功させているのか。同グループの人事を統括する今村氏に聞いた。

3万名1人ひとりに設置された委員会で育成策を議論する

─リクルートグループの社員約3万名のうち、ボードメンバーが20名ほど、その下にエグゼクティブと呼ばれる“次のボードメンバー”が約130名。30代のエグゼクティブもめずらしくないと聞いています。若手の抜擢を成功させる秘訣はなんでしょう。

 抜擢を目的化しないことです。組織上の必要性をもとに「この部署のマネジャーに適切な人材が見あたらない。少し能力が不足しているが、若手にやらせてみよう」というのが“抜擢を目的化している”典型例。これに対して私たちは、社員一人ひとりについて、「この人材をより成長させるには、どんな施策を講じたらいいか」を議論しています。

 このとき、組織上の必要性はわきにおいて、その人材を成長させることだけを念頭に、「強みを伸ばすにはどうしたらいいか」「弱みを克服するにはどんな手を打つべきか」を議論するのです。その議論の場が人材開発委員会。3万名の全社員一人ひとりに委員会が設置されています。

抜擢人事の具体例

─3万もの数の委員会があるわけですか。

 ええ。委員会は対象者の直属の上長と、その上長と同格の他部署の役職者数名。それに、そのメンバーたちのひとつ上の役職者1名で構成されます。たとえば部長クラスをみる委員会であれば、直属のエグゼクティブと、指揮命令系統からすると“斜め上”のエグゼクティブ数名、それにそれらのエグゼクティブたちを束ねる役員1名でつくられます。

 そして年2回、対象者の成長ぶりを吟味し、さらなる成長を促すための策を議論。たとえばそのなかで「A部長はメンバーに対して理想を語って引っ張っていくチカラが弱いね」という問題点が浮き彫りになったとします。その克服策として「グループ会社の社長にすえて、理想を語ってメンバーを引っ張らないと業務が回らない立場に就けたらいい」。そんな施策がA部長の成長に適しているという結論が出る。これが実現すれば「抜擢」人事になるわけです。

関連記事

「組織」カテゴリーの記事

※このサイトは取材先の企業から提供されているコンテンツを忠実に掲載しております。ユーザーは提供情報の真実性、合法性、安全性、適切性、有用性について弊社(イシン株式会社)は何ら保証しないことをご了承ください。自己の責任において就職、転職、投資、業務提携、受発注などを行ってください。くれぐれも慎重にご判断ください。

INOUZTimesの最新ニュースをお届けします
INOUZTimesの最新ニュースをお届け!

公式アカウントをフォロー