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【書籍】AI経営で会社は甦る|冨山 和彦

ある経営者の書評
INOUZTimes編集部
【書籍】AI経営で会社は甦る|冨山 和彦

冨山和彦という人

なぜここまで複雑なものごとをシンプルに構造化し、持論を展開できるのか。
冨山氏のその展開に触れるたび、つくづく思う。

経営者、ビジネスパーソン、政治家、官僚。どの立場の人間も、冨山氏の論には魅了されるという。僕もそのひとりだ。

自ら経営のアウトサイダーとして多くの業界・企業の改革にコンサルタントとして辣腕をふるい、また自身も経営者となりインサイダーとして数々の修羅場経験を蓄えてきたからだろうか。

思考のサウナ

日々経営しながら思う。この国の人材不足がいよいよ深刻な問題になってきた。本当に肌で感じる。募集しても応募が来ない、社員は給料が低いと辞めていく。福利厚生を強化?本当に意味があるのか。「それはあんたの経営力の問題だろう」という批判は棚に上げる。同じ条件下において、ここ数年の不足感が急速に増している。

人が足りない。

構造的にこれから長期の人材不足が続くニッポンなのであれば、積極的にAIを取り入れて生産性を高めていくことに躊躇ない状況。欧米のように移民に仕事を奪われ政権が揺らぐほどの経験もしたことないし、イメージすらわかない。もしや世界でもっともAIウェルカムな国なのではないか。ビジネスチャンスは山のように出てくるだろう。あれもこれも、できそう。

こんな脳内活性ネタがふんだんに詰め込まれており、読み進めながら自分が思考の「サウナ」に入っている感覚におそわれる。そして、読了という「水風呂」が待っている。

ただし、本書はけっして「AI本」ではない。長期的な社会構造の変化を作品の下地にしながら、AIという存在を軸に未来を予測し、今後の“経営の勝ち筋”をブチかましている。

いちど「冨山サウナ」に熱さこらえて入ってみるとよい。その道に明るくなくても、グローバリゼーションやテクノロジーの進展、それにともなう人々の働き方の変化、21世紀型経営など、常に抽象的に終わってしまうそれぞれの認識が、冨山氏のロジックによってリアリティをもって、その理解が進むだろう。

「社長、サトウがやらかしました。お客様から大クレームです。」
「社長、タナカさんが辞めたいって言ってます。どうしましょう。」

そんな経営の日常に打ち勝ちながら、進むべき道を常に求められる日々。
『AI経営で会社は甦る』は、ゆっくり時間をとって一気に読み切ることをおすすめしたい。

水風呂は気持ちいい。


AI経営で会社は甦る
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