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無料ツールとはどう違う?「外資系vs国内メーカー」も徹底比較

経営者のための「テレビ会議/Web会議」ゼミナール #5【比較編】

CNAレポート ・ ジャパン/遠隔会議システムアナリスト  橋本 啓介(はしもと けいすけ)

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無料ツールとはどう違う?「外資系vs国内メーカー」も徹底比較

経営者アンケート、トレンド、ケース・スタディ、メーカーの戦略といった角度から「テレビ会議/Web会議」の今と未来を斬りまくった(!?)このシリーズ。最後は無料ツールとの比較や「外資系と国内メーカー」の違いなどについて遠隔会議システムアナリストの橋本さん(CNAレポート・ジャパン)に取材。テレビ会議/Web会議システムの“ホント”のところを丸裸にしましたよ。

【PROFILE】

橋本 啓介(はしもと けいすけ)
CNAレポート ・ ジャパン
遠隔会議システムアナリスト
NTTに1991~2001年まで在籍。テレビ会議システムのマーケティングを担当したほか、テレビ会議多地点接続サービス事業を提供するNTTフェニックス通信網(1997年7月設立、現・NTTビズリンク ヴィジュアル・コミュニケーション事業部)の事業立ち上げプロジェクトに参画。2001年に遠隔会議システム専門のリサーチおよびコンサルティングを行うCNAレポート・ジャパンを設立。
CNAレポート・ジャパンのURL:http://cnar.jp/

企業ユーザーが求めるレベルに達しているのは!?

まず、無料ツールとの比較から。どんな違いがあるのでしょうか。気になりますよね。「タダのものがあるのに、なんでコストをかけて…」と思っている経営者は少なくないと思います。

橋本さんによれば「音声の品質、接続の安定性のふたつについて、無料ツールとテレビ会議/Web会議システムでは大きな違いがあります」とのこと。

確かに、無料ツールで長時間会話をしていると聞き取りにくかったり、ブチブチ切れたり、多地点と接続すると接続が切れやすかったりなど、ストレスが溜まる経験をした人は少なくないと思います。

そもそも無料ツールは おもにPtoP通信で誰が“親”になっているのかわからないため、音声や画像の品質が一定しないなどの問題がつきまとうそうです。

「古いPCを使って通信している人が“親”になっている場合、ビデオチャットの品質は影響を受けます」(橋本さん)

PtoP通信における“誰が親なのかわからない”という点は、セキュリティの面でも不安がつきまといます。

「セキュリティホールの関係で“乗っ取り”も起きています」(橋本さん)

無料ツールは、さまざまな改善が行われており、以前ほどストレスを感じない方も多くなっているかもしれません。しかし、無料ツールは、あくまでも個人が家族や友人などと“1対1”で使うことを想定して開発されています。

「そのため、率直に言って、企業ユーザーが求めているようなレベルの機能・性能・セキュリティはどうしても担保されにくいと思います」(橋本さん)

セキュリティとアフターサービス

では、そうした点について、テレビ会議/Web会議システムはどうなんでしょうか。

「Fresh Voiceは企業が使うことを想定したクライアント/サーバシステムであるため、企業ユーザーも安心して利用できるでしょう。また、ASPのセキュリティはかなり強化されており、テレビ会議/Web会議を盗聴するのは難易度が高く、現実的なリスクではありません」(橋本さん)

ちなみに、電話帳機能を使って会議を始める仕組みであるFresh Voiceなら“IDなりすまし”のリスクを防止できるほか、ASPでも通信は暗号化されているため、さらに安心して利用することができるそうです。

もうひとつ、無料ツールとメーカーが提供しているテレビ会議/Web会議システムの大きな相違があります。それはアフターサービス。無料ツールの場合、アフターサービスは期待できません。

一方、テレビ会議/Web会議システムなら、問題が起きたり、使い方がわからなかった場合、導入先のメーカーやSIerに問いあわせればいいだけ。アフターサービスが「あるか、ないか」の違いはかなり大きいと思います。

日本独特の「会議文化」

意外な盲点かもしれませんが、もうひとつ、忘れてはいけない比較作業があります。それは「外資系メーカー」と「国内メーカー」の設計思想の違い。

欧米と日本では、会議に対する考え方「会議文化」がかなり異なります。欧米の会議は、いわゆるディスカッション。フラットな議論のなかで合意形成されたり、結論が得られたりします。

一方、日本の場合、経営層が決めた決定事項を参加者に伝達したり、参加者が経営層に報告する場であることが多いですよね。経営層がメンバーを会議室に招集し、「指揮系統」に沿って、伝達すべきことを「伝達すべき相手」に「確実に伝達する」。それが日本の会議文化で、欧米流のディスカッションとは、かなり異なります。

テレビ会議/Web会議システムも、こうした会議文化の違いを踏まえて開発されています。外資系メーカーの場合、参加者がフラットな関係性に見えるような画面で、社内の序列はとくに配慮しないUIであることが多いそうです。

一方、国内メーカーのエイネットが開発したFresh Voiceの場合、指揮系統が明確にわかるよう分割画面を配列できたり、伝達すべき相手をいつでも呼び出せ、確実に伝えることができる電話帳機能を搭載しているなど、日本の会議文化を尊重した基本設計になっていて、導入後の使い勝手に違いがありそうです。

「テレビ会議/Web会議市場は欧米系のメーカーがかなりあるのですが、そうしたなか、国内メーカーは日本の文化と風土になじんだものをつくろうとしています」(橋本さん)

また、「40代~50代の社長が喜ぶツール」というコンセプトで開発されたFresh Voiceでは、初めて触る人でもすぐに操作できるよう、細かいメニューを排除したシンプルな画面にわかりやすい大きなボタンをいくつか配置し、ボタンを数回クリックするだけですぐに会議が始められるそうです。

「会議中の相手への操作指示も『どこどこのメニューのなんとかを探してクリックしてください』と言う必要はありません。Fresh Voiceの場合、『画面右下のボタンを押してください』といったように言葉で説明しやすいという特徴があります」(橋本さん)

社会全体をよりよくするチカラ

ここで、もう少しFresh Voiceの電話帳機能について説明しましょう。電話帳機能の場合、電話帳に表示された相手(支店や営業所など)をクリックするだけで、主催者主導ですぐに会議が行えます。相手側は基本的にゼロクリックで運用でき、最大、150拠点まで参加が可能。こうした機能は他社のテレビ会議 /Web会議システムにはないそうです。

最後に、橋本さんにテレビ会議/Web会議システムの展望を聞きました。

「世界的に見ても、テレビ会議システムやWeb会議システム市場は、かつてないほどに活発になっています。国内だけでもメーカや販社などを合わせて、数百社がかかわっていると言われています。今後、AIやIoT、ビッグデータなどとも連携し、ビジュアルコミュニケーションとしてさらなる進化を遂げるでしょう。ビジネスの世界をはじめ、社会全体をよりよくするチカラになろうとしているように思います」(橋本さん)

壮大な話になりましたが、テレビ会議/Web会議システムはコミュニケーションを活発化させるツールであることは間違いありません。そこで起きつつある大きな変化を取り入れることができるか、あるいは変化に取り残されてしまうのか。どちらを選択すれば激しい企業競争で勝ち残れるか。その答えは自明、かもしれませんね。

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