ひとくちに「スキルアップ」と言うけれど…
ひとくちにスキルアップといっても個人の努力だけで獲得可能なものがあれば、会社のサポートが不可欠なものもあります。「なるほど」とうなずける意見、「そういう観点もあったのか」という指摘、「そりゃないでしょ」という回答など、いろんな声が集まりましたよ!
【質問】
スキルアップは会社の責任?本人の責任?
━【調査概要】━━━━━━━━━━━
調査対象:全国の成人男女を対象にしたインターネットリサーチ
平均年齢:36.0歳
性別 :男性43人、女性57人
職種 :正社員
回答数 :100サンプル
調査内容:「スキルアップ」に関するアンケート
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【回答】
本人の責任:60
会社の責任:28
本人と会社、両方の責任:12
「本人の責任」という回答が全体の6割を占めました。「会社の責任」という意見は2割強、「両方の責任」という指摘も1割弱ありました。
6割が「スキルアップは自己責任ですよね」
それぞれ、代表的な意見や目を引いた回答を抜粋してご紹介します。まずは多数を占めた「自己責任でしょ」の回答からです。
男女で微妙なニュアンスの差「本人の責任」
・スキルアップできるかどうかは自分の気持ち次第。(30代/男性)
スキルアップは給料アップにつながってると思います。現状の給料でいいなんてあり得ない考え方です。(40代/男性)
・やはり何事も自己責任です。他人のせいにするのはよくないです。(20代/女性)
・個々がスキルアップできていくことで会社のスキルアップに繋がっていくと思うから。(30代/女性)
・本人の仕事に取り組む姿勢の問題。スキルアップできないのは本人の責任だと思います。(40代/女性)
「スキルアップすれば自分にいいことがあるんだから、がんばります!」という意見は男性に多く「お勤めしているのだから、当人ががんばるのは当然でしょ」という意見は女性に多い傾向が見られました。
次に「会社の責任」と考えている人の意見も抜粋して紹介します。
「会社の責任」忙しすぎてスキルアップのヒマがないという声も
・社員は仕事が楽しいと思えばスキルアップすると思うので、会社には全社員がやる気になるような制度や雰囲気をつくる責任がある。(40代/男性)
・本人にやる気があっても、機会がなかったり、スキルアップに見合った待遇がないと難しいことを実感しているからです。(20代/女性)
・残業が多いとスキルを磨くヒマもありません。(30代/女性)
・個人でのスキルアップは限界があると思うので、会社でスキルアップできる体制をフォローしてあげたほうがいい。(40代/女性)
「会社の責任が大きい」との回答では、スキルアップのための社内環境を会社として整えることが大切という指摘があったほか、「働くことが楽しい会社なら、おのずとスキルアップできるはず」という意見もありました。それ、ホント!?
どっちの責任とは言い切れない!?
「どちらにも責任はある」という中立的な回答もありました。まとめて紹介します。
個人の責任≦会社の責任
・スキルアップを発揮できる場をつくる責任は会社にあります。(40代/男性)
個人の責任≧会社の責任
・会社の責任もあるけど、最終的なところはやっぱり本人のやる気や仕事に取り組む姿勢次第。(40代/男性)
個人の責任≒会社の責任
・スキルアップに対して消極的だったら本人の責任ですが、スキルアップの機会を与えない会社も悪いので厳密にはどちらの責任にもあります。(30代/女性)
「スキルアップの場をつくる責任は会社にあるけど、あとは本人のがんばり次第」「どちらにも責任はあるが、まずは本人ががんばることが大切」「会社が必要としているスキルアップは会社の責任、あとは本人の責任」など、いろいろな意見がありました。
このアンケート結果をある社長に見せて“ホンネ”を聞いてみました。
「スキルアップの責任アンケート」を見た社長のツブヤキ
6割の人が「スキルアップは本人の責任」と考えているんだ。まぁ、そりゃそうだよね。なにごともまずはヤル気と当事者意識ですよね。でも、確かにスキルアップできる場や、せっかく向上した能力を発揮できる場がないとしんどい。そうした環境を整えるのは会社の責任だと思うよ、うん。
ただ、仕事上どうしても取得しなきゃいけない資格みたいなものを除けば、スキルがアップすればいいのか、というと、これがまた別問題なんだな。極論、スキルアップしなくても、無骨であろうと泥くさかろうと、成果を上げてくれることを経営者としては期待しているわけですよ。だから、スキルアップが成果を上げるための最短ルートかもしれないことを示しつつ、成果を上げる方法はそれ以外にもあることは社員に伝えたいよね。
スキルアップはしないよりした方がいいけど、口下手で不器用で、やることなすこと全然洗練されてないんだけど成果を上げる人っていますよね、っていうこと。スキルアップではなく成果を上げることが仕事の目的なんだから。
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