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“ベンチャー成長痛”はこう治す 「ファインドスター」の場合

シキガクシキの現場 #1
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“ベンチャー成長痛”はこう治す 「ファインドスター」の場合

「30人の壁」「100人の壁」などなど、企業の行く手は壁だらけ。それを乗り越えていくには “成長痛”が伴います。つまり、従来の「うまくいっていたやり方」を見直し、企業文化・風土をより強靭なものに変化させていく。それが企業の成長痛。だけど、その“痛み”に耐えられなかったり、逆に“痛み”をこじらせてしまう場合も。どうすれば、ベンチャーらしさを失わずに、成長痛を克服できるでしょう。あるベンチャーの「挑戦」をレポートしました。

“ベンチャーらしさ”が「成長の壁」をつくる!?

“自由でフラット”―。ベンチャー企業の社風といえばおおらかで「大企業のようなタテ割組織ではなく、個性を大切にした“新しいカイシャ”を創ろう」。こんな気概にあふれた経営者をイメージする人が多いと思います。

しかし、「自由でフラット」「個性を大切に」というビジョンは、ベンチャーらしい夢にあふれているものの、うまく制御できなければバラバラで規律のない、混乱しがちな“モロい会社”をつくりだしてしまいかねません(シキガクシキ「位置ずれ」)。「成長の壁」に直面しているベンチャーの多くは、もしかしたら、“ベンチャーらしさ”というものを、どこかで見誤っている可能性がありそうです。

そこで今回は“ベンチャーらしさ”を保ちつつ、組織文化や会社風土の「コペルニクス的な転換」にチャレンジしている。そんな事例をお届けします。1996年に設立。ダイレクトマーケティングなどに強みがある、広告・マーケティング・ベンチャー、ファインドスターのケース・スタディです。

「プロセス評価」への違和感

同社は、多くのクライアント企業のマーケティング戦略をサポートする一方で。起業家の育成にも力を注ぎ、これまでに約10名のグループ会社社長を誕生させました。

現在、代表取締役を務める渡邊敦彦さんもそのひとり。2005年にファインドスターに入社し、2008年にグループ会社、株式会社ワンスターを創業。2015年にファインドスターの代表取締役に就任しました。入社10年でするとは、まさにベンチャーらしいベンチャー企業ですね。

そうした渡邊さんに同社の“社風”を聞くと「一言で表すと『自由で平等』。入社年次に関係なく、新規事業の立ち上げをまかせたり、思い切った抜擢人事も盛んに行っています」とのこと。 “チャレンジの風土”も大切にしており、そのため人事評価も、「成果主義」を中心軸に据えつつも、プロセスの評価も同時に行っていました。

プロセス評価の考え方とは、わかりやすく言うと「結果だけではなく、『どんな頑張りをしたのか』その頑張る姿勢も評価しますよ」というもの。成果主義では「失敗」は大きな減点対象。そのため「失敗」を恐れるあまり、チャレンジしない保守的な風土になってしまいかねません。

こうした“逆効果”を防ぎ、さらに「成果主義」では評価対象にはなりにくい組織貢献、たとえば「困っている他部署の同僚を助けました」といった、「数字がすべて」の考え方ではカバーできない働きを評価できるなどのメリットが「プロセス評価」にあるとされます。

「人事評価」は、組織のあり方、個々の働き方がどうあるべきかについて、経営陣からメンバーに宛てたメッセージです。「成果主義」を軸としながらも、「プロセス評価」を導入することは、自分の数字だけを追い求める「利己主義な働き方」ではなく、ほかのメンバーのために尽くす「利他主義の働き方」を奨励します。

しかし、ファインドスターの執行役員・ダイレクトマーケティング支援事業部長の魵澤雅則さんは「こうした部分は組織が次のステップへ向かうために改善できるのではないかと感じていた」と話します。

「前職は“結果のみを評価する”という企業風土の会社。そうした環境で育ったせいなのかもしれませんが、ファインドスターに入社したとき、“プロセスも評価するよ”というところに、ずっと違和感がありました。圧倒的な数字を出しているメンバーと、結果が伴わなくてもプロセスを頑張っている“見栄えのいい人”が、同じくらいに評価されてしまう。これってどうなんだろうって…」(シキガクシキ「人事評価」)(魵澤さん)

“できない言い訳”を容認

ファインドスターの魵澤雅則(執行役員ダイレクトマーケティング支援事業部長)さん(左)と萩尾麻子(ダイレクトマーケティング支援事業部メディアプランニング局 局長)さん

また、“個性を尊重”“自由でフラット”という価値観は、現場に混乱を引き起こすタネにもなっていたようでした。新卒でファインドスターに入社、現在、ダイレクトマーケティング支援事業部メディアプランニング局 局長の萩尾麻子さんも、それに振り回されていたひとりでした。

「個性は千差万別なので、いろんなメンバーがいます。仕事のスピードが速い人がいれば、時間をかけていい提案をつくってくれるメンバーもいます。そうした、多様な個性を束ねるのがチームの責任者である私の役割。

だけど、いまにして思うんですが、自分にはその人の“いい面”だけを見て個々のメンバーに寄り添うマネジメントをする傾向がありました。そのせいで、現場が混乱し、私自身も疲弊していました」(萩尾さん)

どういうことでしょう。萩尾さんは「“個性を大切にする”点が、ファインドスターのいいところなのですが」と言いながら、次のように振り返ります。

「個に寄り添うあまり、“できない言い訳”を容認するマネージャーだったんです。“このメンバーは、いまこういう状況だから納期に合わせるのは大変だ”とか“最後は一気に仕上げるタイプのメンバーだから、途中報告がなくてもいいか”など。結果、納期遅れ、やり直しが発生し、その収拾策のため、現場も私自身もいつも大変な思いをしていたんです」(萩尾さん)

成果主義では結果が伴わなければ大変な失点ですが、プロセス評価の考え方では必ずしもマイナスにはなりません。個を大切にするあまり “現場の混乱”が起きてしまうのだとしたら、まさに本末転倒。こうした事実があったから、魵澤さんも「プロセス評価への違和感」を感じていたのでしょう。

組織を生まれ変わらせたトレーニング

しかし、いま同社では混乱は改善され、結果に向かって団結する組織へと変化したそうです。その転機となったのが「“識学トレーニング”を受けたこと」(魵澤さん)。

識学は、意識構造学をベースとした組織運営ノウハウを開発した経営コンサルティング会社。個別研修・メンタリングなどの「識学トレーニング」を通じて、同社の独自メソッドを経営者や管理者に提供しています。

魵澤さんの話を続けましょう。

「識学トレーニングは最初に代表の渡邊が受け、次に役員陣、マネジメント層という流れで受講しました。最初に『評価は“結果のみ”』と聞き、『あぁ、これだな』と確信するものがありました」(魵澤さん)

ここでいう“結果”とは、「現場の頑張り」という主観的な内容ではなく、「客観的な事実」のことです。たとえば魵澤さんは4半期の目標を設定する際、従来とは異なり「結果点」を細かく設定するようになりました。そうすることで、最終結果に向かうための行動レベルも事実で管理することが可能になりました。

「結果点を設定することで、『できたか、できなかったか』だけではなく、できなかった場合、いつまでにどうするのかを確認できるようになりました。同時にクライアントに対して、どう行動するか、そのためにいつまでになにをどうやるのか、といった戦略を当たり前の話し合えるチームになりました」(魵澤さん)

ギチギチに行動管理しているように聞こえるかもしれませんが、そうではありません。「やりかた」については個々のメンバーにまかせているからです。魵澤さんはあくまでも「結果」をマネジメントすることに集中。これにより「結果に向かって組織を束ねる」ことができるようになったと話します(シキガクシキ「人材育成」)

こうした変化により「事業部の売上は前年比で130%アップしました」(魵澤さん)。「結果点」は、結果にこだわり、結果を出すための取り組みに集中する集団へと変貌するきっかけになったようです。

本当の意味での「自由と平等」

萩尾さんにも大きな変化がありました。

「識学トレーニングを受けてから、いい意味でメンバーと淡々と接することができるようになりました。私の場合、トレーニングで学んだ『位置』『姿勢のルール』(シキガクシキ「会社のルール」)がとても役立っています。以前のように言い訳が通用しないということを各メンバーがしっかりわかってくれ、『いついつまでに、こうした状態でアウプットしてほしい』といった具合に、指示が具体的になりました。」

それにより「以前はバラつきがあったアウトプットのクオリティが上がっただけではなく、納期遅れ、やり直しなどの混乱も少なくなりました」(萩尾さん)。

最後に、萩尾さんはこう振り返ってくれました。

「個性を尊重する、自由で平等といった会社の雰囲気がとても好きで、“ここで働きたい”と思い、ファインドスターに新卒入社しました。でも、どこかでカン違いしていたのかもしれません。識学トレーニングを経験し、自分の指示やマネジメントの方法が“自己流”だったことが、現場の混乱の大きな原因だったことが理解できました。

いまは、それぞれのメンバーに結果を出してもらい、成長してもらうことが、本当の意味で“個性を尊重する”ことであり、“自由で平等な会社”をつくることになるんだ。そう確信しています」

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